東大の超過去問(1958) 「方程式と領域」 | 東大カリスマ塾長 浜田一志公式ブログ -9割が伸びる”文武両道”勉強法-

東大カリスマ塾長 浜田一志公式ブログ -9割が伸びる”文武両道”勉強法-

『部活しながら東大に受かる勉強法』著者。東大野球部・伝説の4番打者!6,000人を指導!成績アップ率90%以上の人気塾長が教える勉強法のコツ

【問題】

平面上の2点P(x,y),Q(X,Y)の座標の間に

X=x/(x^2+y^2)

Y=-y/(x^2+y^2)

という関係がある。

このとき,点P(x,y)が不等式

(4x+3y-5)(4x-3y+5)>0

で表される範囲を動くとき,点Q(X,Y)はどのような範囲を動くか。



【解説】

本題の点PとQの関係は”反転”という座標変換で,大学数学では有名な事実です。

入試のネタによく登場します。似たものに”リーマン球面”もあります。

これらは,直線⇔円に変換するものです。

ネットで検索してみてください。


解の方針は単純です。

X=x/(x^2+y^2) ・・・①

Y=-y/(x^2+y^2) ・・・②

①②式を同値変形して,xとyをそれぞれ,X,Yの式で表す。

その式を 不等式

(4x+3y-5)(4x-3y+5)>0 ・・・③

に代入して,XとYのみの不等式を求めて,図示する。


ただし,実際の計算は,少々工夫をしないと骨が折れます。

①^2+②^2

X^2+Y^2=1/(x^2+y^2) ・・・④

①より

x=X・(x^2+y^2) 

④より (x^2+y^2)=1/(X^2+Y^2)なので

x=X/(X^2+Y^2) ・・・⑤

同様に

y=-Y/((X^2+Y^2) ・・・⑥


※ ⑤⑥と①②は同値関係であることを答案には明言してください。


⑤⑥を不等式③に代入し

分母の(X^2+Y^2)を払うと


(4X-3Y-5X^2-5Y^2)(4X+3Y+5X^2+5Y^2)>0

平方完成をすると

{(X-2/5)^2+(Y+3/10)^2-(1/2)^2}{(X+2/5)^2+(Y+3/10)^2-(1/2)^2}<0


これは,2つの円

円A;中心(2/5,-3/10)半径1/2

円B;中心(-2/5.-3/10)半径1/2

の内部(ただし,円A,Bの重なり部分を除く)


になります。