現在行われている福島市議会9月定例会、
昨日で一般質問が終了。

今日から補正予算などの議案が審査されます。


さて、私の一般質問でも話題にした福島市の西部地区に位置する「四季の里」の屋根&人工芝整備ですが、福島市農政部の答弁は、一貫して「復興に必要な施設である。」とのこと。

ちなみに、市条例で四季の里は、「農村マニュファクチャー公園」という位置付けなので、農政部の所管になっています。

事業の概要は、「屋根付き運動場の整備」で、ビッグテント(直径40m×40m)及び人工芝(45m×45m)の新設1式で復興予算の3億5000万円が投じられます。



子どもたちが十分に運動し、体力と運動能力を養う機会を確保することにいかに寄与するか。
福島市では原子力災害による放射線影響の不安により、子どもの屋外活動(運動)の機会が減少し、こ
れに伴う体力の低下や肥満傾向が見られ、健全な発育に大きな懸念がある。

上記までは、理解できます。


問題は、下記から。
農村マニュファクチャー公園は、今年度内に実施予定の除染により空間線量が低下する見込みであることに加え、国道115 号線の近傍であり、駐車場も整備していること、さらに休日には福島駅から直行バスも運行されるなど交通アクセスに恵まれていることから、同公園において本事業を実施することで、屋根付き運動場(人工芝)を整備することにより、降雨により大気中のちり、ほこりに含まれていた放射性物質が一時的に地表に集まることから、これを心配する声もある中、天候に左右されず、また、素足でも長い時間の外遊びを可能とするものであり、放射線への不安を払しょくし、子どもの運動機会の確保に寄与するものと考える。

福島県原子力センター(方木田)で計測されている定時降下物環境放射能測定は、
過去6ヶ月の計測値から、最大で3月13日~3月14日の期間で、Cs-134は53.5 MBq/km2、Cs-137は109 MBq/km2程度。
Bq/m2という単位からμSv/hに換算すると、0.00057μSv/hであるから、0(ゼロ)ではないが、PM2.5などと比べると、特別騒ぐレベルでもない。


復興庁予算を使用した福島市の公園整備事業が、そもそも低線量である西地区に加え、園内の除染を行い、除染計画の目標値である0.23μSv/hを下回っているにも関らず、空気中の放射線物質のリスクに対して、国の財源を使用して屋根を付けるという事業を選択しなければならないということは、幼稚園・保育園・学校の屋外活動を再開した理由がそもそも壊れてしまうのではないか?

復興庁の「福島定住等緊急支援交付金」の事業レビューシートの評価ポイントには

・広く国民のニーズがあり、優先度が高い事業であるか?

・国が実施すべき事業であるか、地方自治体、民間等に委ねるべき事業となっていないか?

という記載がありますが
その2点本当にクリアされてますか?


災害公営住宅ができなくて、多くの被災者が不便な生活を余儀なくされ、所得税・地方税・法人税の理由とされる復興予算。

今年に入っても大雨・竜巻被害など激甚災害が多いのに、こういうお金の使い方をして良いのか?疑問でしかありません。





●整備の規模、内容及び方法が事業の目的に照らして適切であり、効率的なものとなっているか?

本事業は、道路条件が良く広域の利用が見込まれる公園において、除染によって空間線量を低下させた後、ビッグテント、人工芝の整備により、子どもが安心して遊び、運動することができる空間を創出するものであり、子どもの運動機会の確保という本交付金の目的に照らして適切かつ効率的な事業である。また、本事業による運動場整備後、休日には最大1,200 名/日の利用者を想定しており(同様の子ども向け遊具を設置した公園利用者数の半分程度と推計)、ピーク時には、200 名程度の子どもが遊べるように、最低限フットサルコート1面、ドッヂボールコート2面をとるために、1辺40m 程度を確保する必要があること、また、近隣の保育園等の遠足、外遊び活動を受け入れ、又はミニ運動会を開催するに際して、最大1,200 ㎡程度の保育園の園庭よりもより広い空間で普段は体験できない多様な遊びの機会を提供するためにも、2,025m2 の整備が必要。