自主避難をされている方々を対象に市長自ら山形市と米沢市に出向いて説明会を行いました。
午前10時開始の山形市(山形市民会館)では、50数名(その内、報道関係者10名程度)
午後3時開始の米沢市(米沢市市民文化会館)では、20数名に足を運んで頂きました。
私も個人的に両方を傍聴し、避難されている方々のお話を伺いました。
時には吹雪ともなった悪天候の中ですから、出足が鈍った感は否めませんが、
福島市側は、資料を1500部以上用意していたことからも参加者の少なさには正直唖然としました。
山形県には5600人程度の避難者がお世話になっているらしいのですが、
福島市としても正確な人数を把握できていないようです。
これは単に市の怠慢というわけではなく、あくまでも自主避難という扱いの為に、人の行き来が把握できないためとのことです。
義務教育課程のお子さんを持つ家庭は、区域外就学の為に転校先の教育委員会で手続きを
取る過程で避難先の自治体に避難者情報が届けられるので、福島市も把握できますが、
未就学児を持つ家庭は、自らが避難先の自治体に申し出なければ福島市はどこに誰が
避難しているか知る術がありません。
自主避難されている方にお願いです。
申請が重複していても構いませんから、是非避難先の自治体に届け出てください。
さて、説明会に話を戻しますが。。。
全体から見ても1割にも満たない方しか、説明会に参加頂けなかったのは残念でなりません。
開催日や開催時間、悪天候、説明会に意義感じない。などなど様々な要因はあるでしょうが、
折角、市と面と向かって実情を訴えるチャンスがありながら、何もアクションを起こさないままでは
皆様方の意見・要望を汲み取った政策を立てることすらできません。
想いは口に出さなければ、家族にだって恋人にだって伝わらないのですから。。。
そして、一番気がかりなのは今回足を運んで頂いた方々にとって、満足のいく情報が提供されたか否かです。
途中で帰られる方もいらっしゃいましたから何となく肩透かしの内容であったかも知れません。
私が自主避難者の立場だったら、おそらく論点が違いすぎてがっかりするだろうなぁ。。。と思いました。
しかし、行政側の視点からモノを申しますと、自主避難者の方々の要望は最重要課題になりにくいという点は考慮してください。約28万7000人在籍する福島市の内、全体から見れば自主避難者は1割に満たない数
となるわけで、除染をはじめとする復旧復興にお金と労力が集中的に注力されています。
福島市に留まっている多数を軽視はできません。当然その中には放射線量の高い地域に留まっている方もいるわけです。
自主避難者の多数は山形県ですが、北海道や新潟県などの地域にも多数避難されているとのことですから、人道的な支援や物資等の支援も平等に扱わなければなりません。
そんな状況下でも、税金を投じて優先的に山形市と米沢市で2回の説明会を行ったという事実は、何よりも皆さんの事を真剣に案じているからこそだと思います。
それが故に、今回の参加者数の少なさには納得いっておりません。
市政の肩を持つ言い分になってしまいましたが、市の広報のあり方は改善すべき点はあると思っています。
(12月議会でも提言予定でしたが、時間が足りずにカットしました)
避難者に市政だよりを送付している割には役立つ内容はあまり記載されていませんし、
何より情報が満載過ぎて隅まで読むと眠くなってしまいます。
携帯やPCでもう少し気軽に見聞きし、内容を検索できるというような整備や工夫をしていく必要もあると思います。
今後、市のホームページでも避難者用のページが追加されるようです。