TOKYO ECO & ORGANIC LIFE
 

会社の男性が私のトリニティの記事 を読んでくれて、タイムリーだと言ってこの本を貸してくれた。男性が机の引き出しからおばあちゃんの食の本を取り出した時は正直びっくりした。

 

一般的に男性は健康や食に興味の無い人が多いが、彼は別でお母様が私の母と同じ健康オタク。子供の頃からヘルシーな食生活で育ったらしい。 

  
冗談のような名前の著者、若杉(若過ぎ!?)おばあちゃんは、静岡で河川の水の汚れを減らす石鹸運動のボランティア活動をしながら自然食品のお店を営んでいた。

  

自給自足の生活をするためにその生活から一変して、京都綾部の山の中に移住し一人暮らしをしている。

  

野草事典の生き字引のような若杉おばあちゃんの料理教室は大人気で引っ張りだこ。「お米と草中心の素食の暮らしをしていると、だんだん血がきれいになって、細胞と内臓が元気になりからだが変わり、生き方、考え方も変わって、自分自身が生まれ変わるから、おもしろいよ。」とおばあちゃんは言っている。

 

自給自足の野草生活で得た、日本で昔から食されてきた四季折々のレシピを大人気の料理教室で紹介し、アトピー性皮膚炎や喘息を持の子供を持つ母親、心臓病・高血圧・高脂血症・脳卒中などの病気を持つ人、癌患者、不妊症に悩む女性達に「食養」の学びの場を提供している。そして、マクロビオティックを学んだおばあちゃんの料理には陰と陽が欠かせない。

 

お料理というのは、火や塩、醤油、味噌を使って、陰性の植物を陽性ににする仕事だそうだ。植物には根と葉があり、土の中へ向かって伸びていく根のか下降性の力は陽性の土根性を作る。逆に太陽に向かって伸びていく葉の上昇性の力は陰性。

 

 

人間にも陽性な人と陰性な人がいて、陽性な人は外交的で楽観的、せっかちで怒りっぽい。陰性の人は内向的で悲観的、物事を深く考えるのが好きである。

 

  

一般的に、男性と子供は体温も高く陽性とされていて、逆に女性は湿度が高い傾向にあって陰性。自然界の法則に陰陽があるように人間の体にも陰陽があり、この法則を尊重してこそ幸福になるという考え。  
 

結婚生活をうまくやっていくために女性が心掛ける事の一つは、旦那様の胃袋を征服すること。これが女性の幸せ、家族の幸せにつながっていくと言うのはよく言われること。おばあちゃんの料理理論はまさにこのことだと思った。

 


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         南青山のナチュラルレストラングラースKihachiro Hachisuka のやさい塾で頂いた山菜のサラダ
 

  

野草は日本のハーブ、そして農薬とも化学肥料とも無縁のそのまま自然の恵み。

オオバコ、桑の葉、山ウド、山椒、ヨモギ、マコモタケ、イタドリ、イノコヅチ、フキ、ドクダミ、スギナ、イヌビユ、タデ、土筆、笹、柿の葉など、この本に載っていた野草だけでもこれだけある。 

  

代表的な日本のハーブと言えば、わさびとしそは誰でも知っているよく食べられているハーブだ。主な野草を紹介すると、

 

オオバコは踏まれても死なずにまた生えてくる生命力が強くて繁殖する力が強い。種は乳腺炎の薬になり、産後おっぱいがカチカチになって熱を持ってしまった時は、これを炒って飲むとよい。天麩羅にして食べると美味しい。

 

  

桑の葉は絹糸を出す蚕の食べ物。酸素をたくさん出す木で、呼吸の浅い人がこれを食べるとだんだん深くなる。腹式呼吸は健康と密接に結び付いていて、免疫学の世界的権威茹安保教授も呼吸法で自律神経が整えられ免疫力が高まると言っている。桑の葉は茹でておはぎやお餅に混ぜて食す。

 

土筆(つくし)はフランスの科学者ケルヴラン博士によると、もっともカルシウムが多い植物で、子供や妊婦や骨粗しょう症の人には優れものの食べ物。はかまを取って水で洗い、3分間蒸し器で蒸して天日干しにして食す。

 

 

フキは食物繊維が多く便秘の改善、血圧を下げるカリウム、老化防止・ガン予防に効く抗酸化作用のあるクロロゲン酸を多く含んでいる。また古くからフキは、せき止め、たん切り、消化などに効果があると言われ、健胃、浄血、毒消しなどの薬効効果のある漢方として活用されてきた。灰汁抜きをして、煮物、佃煮、お浸し、漬物など多くの調理法がある。

 

 

はケイ素が多く、血液中でカルシウムイオンが増えて骨の原料を作り骨を丈夫にする。

 

ガスで炙ってお茶にして飲む。妊娠中に飲むと立派な子供が産まれ、子供に飲ませると丈夫なる。

 

ドクダミは昔から十薬といって体の悪い人の十の毒を解毒する作用があると言われてきた。お茶にして飲まれているが、他の野草と違い臭いが強く陰性のため、肉を多く食べている人には効果があるが、菜食の人が飲むと血が薄くなり体温が下がってしまう。動脈硬化の予防、高血圧の人に効く。

  

若杉おばあちゃんは御年75歳だというのに、眼鏡無しで新聞を読み補聴器も無し、髪は今まで染めたことが無く黒々、スクワット70回に縄跳び百回は出来て、背筋はまっすぐで前屈して手が床まで届く。

  

NYタイムズベストセラー本フィット・フォー・ライフ でもベジタリアンライフに切り替えた50歳代の翻訳者松田麻美子先生は、病気がちだった20代の頃よりはるかに健康になったと述べていた。

  

また、東京ヴィーガンズクラブの記事 で紹介されていた40代に見える70代のアメリカ人女性も完璧なヴィーガンライフをおくり、体も心もそして脳も全て健康そのものの人。健康のキーワードはノンケミカルな自然の恵み植物

 

ハーブといえば西洋ハーブが人気が高く主流になりつつあるが、日本のハーブは忘れがち。

 

元パタゴニア日本支社長で社会起業家のJohn Moore氏の講座100%オーガニックフードを自分で育てる でも、日本のハーブは古来から日本に自生していた野草で、日本人に一番合っていると説いていた。

  

これから日本人に合う日本のハーブも少しずつ取り入れていこうと思う。

野草の力をいただいて 若杉ばあちゃん食養のおしえ