蝶の食樹、食草 コシノカンアオイ | みんみんちょう 

蝶の食樹、食草 コシノカンアオイ

コシノカンアオイ(ウマノスズクサ科)
コシノは、越の、で、越後のことですが、日本酒の名前ですっかり有名になりました。このコシノを最初に知ったのは日本酒でもカンアオイでもなく、ニシキゴイでした。小学生の時に持っていた錦鯉の本に、越の秘色と名前が出ていたのですが、小学生には、の、以外が読めずに、何だか如何にも珍しそうな名前だと思っていました。エツノヒソクと分かったのは大分後です。

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カンアオイとしては大型で、葉も花も肉厚なので、大食いのギフチョウにとってはありがたい食草でしょう。山形県や新潟県中越、下越地方は海側から山地まで分布していて、ギフチョウの多産を支える大きな要素だと思ってます。新潟県西部の上越地方は旧上越市等の海に近い所は、別種のクロヒメカンアオイが分布しています。従って上越地方は全てクロヒメカンアオイだと思っていた。ところが、関川を南下して、旧新井市あたりになると、コシノカンアオイになり、どの辺りが境目かあるいは混生しているのかとても興味があります。

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コシノカンアオイの花

ネットで調べると分布が福井県までになっていて、ちょっと驚いています。上越地方の海側は勿論、富山県、石川県、福井県のギフチョウの産地を訪れても、コシノカンアオイは見当たらず、別のカンアオイでした。また、写真を検索してみても、出て来るのは新潟や山形での写真ばかりです。福井県のコシノカンアオイは是非見て見たいと思っています。

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栽培は比較的楽で繁殖も容易です。雪国の植物ですが、東京あたりの乾燥した気候でも良く育ちます。カンアオイの中では花付きが良い方ですが、ナメクジに食われ易いので、種子と採る時は、ナメクジ避けをした方が良いです。


ギフチョウ