闘魂 | 剣竿一如

闘魂

 吐血や喀血、血痰を経験した事のある人は少ないと思うが、呼吸器系の病気で、喀血や血痰が出たとなると、かなり重い病気に冒されていると考えた方がイイね。

 自分が血痰によって身体の異常に気付いたのは、昨年7月の初め。発症から一年を生き延びられたのは、実にめでたいのだが、この一年で受けた治療を振り返ってみると、なかなかに凄絶だ。

 外科手術四回で切除や摘出したのは六カ所、右肺二回、左肺一回、虫垂ガン、左睾丸、左背筋、それに右鎖骨下中心静脈カテーテルの埋設手術で、合計七カ所。さらに右脳前頭葉の転位性脳腫瘍の放射線手術、ガンマナイフも受けているから、総合計では手術五回、八カ所になる。

 たったの一年、厳密に言えば治療開始から九ヶ月の事だ。その間に抗がん剤治療六回、35発もの投与を受け、副作用で味覚は狂い、24時間止むことのない耳鳴り、手足の痺れと麻痺で、字も書けなければ、お箸も使えず、歩こうにもステッキ無しでは歩けない。

 まさに満身創痍なんだが、それでも笑顔でいられるんだから、個人差はあるにせよ、人間ってなぁ逞しく出来てンね。気持ちが折れたら心で立ち、心が砕けたら魂で闘えちまえるンですよ、ってお話です。

 ま、カッケェ言葉はさておき、命懸けの闘いとなりゃ、誰だって頑張るわな。