☆８０歳おめでとう！！☆

１月１日、元日

作：姉「鐘つき」シュール

祖父が８０歳のお誕生日を迎えました

私のアルバイト先のケーキ屋さんに特別に作っていただいた

バースデーケーキありがとうございます

このケーキ、実はこ～んなに大きいんです(o・艸・)

後ろでケーキの箱のフタをちらつかせているのは父・・・子供

今日はうちの家族と、母の兄の家族、そして祖父母

の計人が大集合

写っていない照れ屋さんもいます

おじいちゃん、賑やかなのが好きだから嬉しそうだったなぁ

今日こうして皆が笑顔でおじいちゃんのお誕生日を祝うことができたこと。

それは決して当たり前のことではないんです。

神様に感謝の気持ちでいっぱいです。

祖父は昨年、大きな手術を受けました。

手術をすれば声を失う。

しなければ命を失う。

皆で悩んで、悩んで、悩んだ末、前者を選択しました。

手術は成功。

しかし喋ることができなくなってしまった祖父。

手術直前まで祖父の病院に足を運び、

その度に色んなお話を聞かせてもらいました。

手術前夜。

「またな。気をつけてな。来てくれてありがとう。」

と堅く握手をして、私を病院から送り出してくれた

しっかりとした祖父の声を、忘れることができません。

「みな実。おまえは可愛い奴だなぁ」

って何度も言ってくれたよね。

もうその声が聞けなくなると思うとつらくて、どうしようもなく悲しかった。

だけど一番つらいのはおじいちゃんなんだよね。

喋ることができなくなる辛さは想像もできない。

１１月の中旬。

手術から1ヵ月程経過し、退院。

伯父一家と２世帯で暮らしているので、寂しい思いはしなくて済むと

少しほっとした。

時々おじいちゃんの家に顔を出すと、

テレビの前に、いつものおじいちゃんの姿があって

横にはおばあちゃんがいて・・・

いつもの光景が戻っていて・・・

手術を受けたことなんて忘れてしまう程でした。

でも、

「おお。みな実かぁ。よくきたなぁ」

という祖父の声はしない。

ジェスチャー以外のコミュニケーションの方法は

ホワイトボードに文字を書くこと。

でも、それだけでは言いたいことが全て伝わらないことだってあるよね。

もどかしいよね。

会話ができなくなったおじいちゃんの姿をみていると

胸が苦しくなりました。

最近ではボードに書かなくても

なんとなく言いたいことがわかるときもあるんです。

その上、見た目はいつもの元気そうなおじいちゃんだから

時々喋ることができないって忘れてしまうときがあります。

でも不意に、現実を突きつけられる。

今日

「じゃあおじいちゃんロウソク吹いて～」

と何気なく言ってしまったときもそう。

祖父はロウソクの火を吹き消すことができなかったんです。

そのとき私は自分で自分が嫌になりました。

おじいちゃんはどう思ったのかな？

本当は思いっきり「ふーー」ってロウソク、吹き消したかったよね？

みんなの会話を、祖父は笑顔できいていました。

「食べてるか？」と言ってくれているかのように

隣にいた私を気遣ってくれたりもして・・・

おじいちゃん、ありがとう。

笑顔で頭を優しくなでてくれた。

笑顔で背中をさすってくれた。

何で私がおじいちゃんに元気をもらっているんだろう？

おじいちゃん、私は何もしてあげられなくてごめんね。

リハビリをすれば何年かかかってだけど、

少しは声がでるようになるらしい。

私のおじいちゃんは強い人だから、

絶対に辛いリハビリを乗り越えて声を取り戻す！！

そう信じます。

いくつになるか分からないけど、

私が結婚するまで、子供ができるまで、

おじいちゃんには長生きしてほしいです。

そしていつかまた、

「みな実。おまえは可愛い奴だなぁ」

って言ってね。

おじいちゃん、おばあちゃん、大好き！！

長くなっちゃってごめんなさい！！