10歳の記念「二分の一成人式」 | みかねぇのも~~っとありのまま!

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埼玉県内のJ:COM各局で放送中「まちかど情報局」の みかねぇこと松並美佳です!
番組の裏情報・日々のくだらない出来事など、書き綴っております。
読んでためになるような話は一切ございませんが、お暇だったら読んでみて~!

小学校4年生になる娘の学校で、10歳を祝って「二分の一成人式」というイベントがあった。
クラス単位で行われ、担任の先生が司会、お客さんは保護者である。
1週間ほど前に、子供達手作りの招待状が届いた。二分の一成人式招待状 文章は先生が黒板に書いたものを写したとのことだが、先生や子供達の意気込みが伝わってくるようだ。

当日も、黒板に式次第まできちんと筆で書かれたものが貼ってあり、なにやら厳粛なムードが漂っている。
机は全て廊下に運び出し、子供達は男女にわかれ、姿勢を正して、卒業式同様に並べられたイスに座った。
「ただいまより、2分の一成人式を行います」
担任の先生の声が響き、「起立、礼!」の合図で、生徒・保護者の全員がお辞儀、CDから、卒業式と同じBGMがうっすらと流れ始め、二分の一成人証書授与が始まった

二分の一成人証書 一人一人名前が呼ばれ、証書を担任の先生から頂いた後、くるりと全員の方を向いて「10年目の主張」を語った。
10年間生きてきて出来るようになったこと、これからどんなふうに成長していきたいか…等を堂々と発表する。
みんな緊張した面持ちの中で、10歳なりに頑張って語った。

うちの小学校は4年生は2クラスしかないので、皆1年生から見ている顔だ。
入学式の頃と比べ、どの子も背が高くなり、顔つきもしっかりしている。
そして全員が、自分の言いたいことを何も見ずに暗記して発表した
うちの娘も発表の前にニコリと私のほうを見て笑っていたので余裕があったのかと思ったが、終わってから聞くと、緊張で口がガクガクしてしまい、下唇を思いっきり噛んでしまったとか…
それほど厳粛な空気が教室中を包みこんでいた。

その後森山直太郎さんの「さくら」の合唱
先ほどまで教壇のほうを向いていた子供達が全員揃って親の方を向き歌い始めた。
とても近い距離で向かい合ったが、照れくさそうにする子もなく、皆が真剣な表情で一生懸命歌っている。
お母さんたちの中には、ハンカチで涙を拭う姿もちらほらと見られた。
本当にプレ卒業式のようだ

廊下には、このイベントのために、子供達が1ヶ月以上かけて作り上げた成長の記録が展示されていた
10年目の私1 10年目の私2
誕生から今日までを写真と文章でつづってある部分が10数ページ、そしてこれからの目標・本当の成人式を迎えた後の自分への手紙が2ページに渡って記されていた。
娘は何になりたいということは、普段からよく口にしており、そのとおりの事が書かれていたので別に驚かなかったが、中には全く親が予想だにしなかった未来予想図を描いている子もいて、突然の「跡継ぎ宣言」に目をうるませているお母さんもいらした。

歌が終わり、先生が一言「これで二分の一成人式を終わります」と宣言した。
すると突然、明るく、高いトーンの声で「というわけで、こんな感じでーす!」
これには親も子供も拍子抜けし、涙を拭っていたお母さんも笑ってしまった。
しかしその後の懇談会で
「変な終わりかたしてすみません。でも何かしゃべると僕が泣きそうだったんです。涙は卒業式にとっておきます。」
「子供達が全員お母さんの方を向いた時、その背中を見たら、ぐっと来るものがあって…。本当は僕も歌う予定だったんですが、声が出なくなっちゃいました」と聞き、また感動してしまった。

この子達はもうすぐクラス替え。
本当によくまとまり、落ち着いていて、しかしどこか子供っぽくて可愛らしい子ばかりで、みんなが仲の良い素晴らしいクラスだった。そしてほとんどの親が「5,6年生も、先生が担任だといいな、と思ってます」と言っていたが、普段は優しく面白く、でも人に迷惑がかかることには非常に厳しい、良い先生だった。
こんな中で「二分の一成人式」が出来たことも、とても幸せだったと思う。
素敵な思い出になった。