冬のキリギリスたちへ | 独り言集

独り言集

大半が観劇記です。
内容はネタバレ気にしてませんので注意して下さい。趣くままです。
その他についても趣くままです。

作   ことばたらず

演出 木下ゆうき、久門俊介

出演 (キャストA)

    中島龍、宗和洋智、呉美和、伊藤鴨洋、竹山智章、扇つかさ、角谷麻衣

    (キャストB)

    中島龍、時松研斗、小川菜摘、伊藤鴨洋、竹山智章、上月笙子、

    国木田志保


芸術創造館 7日12:00(キャストB)/16:00(キャストA)開演

自由席(ともに6列目で観劇)。


あらすじ

トンネル内で石油を積んだトラックが爆発。

瓦礫の下敷きになった夜行バスの乗客たち。


そこに死神と名乗る女子高生が現れる。


「ここに各自一枚ずつ、合計6枚の投票用紙があります。

1時間後に投票していただくのですが、

そのときに開票して一番多くの票を集めた人間だけが

私の好意により生き残れるというゲーム。

名づけて『アリとキリギリスゲーム』

温かいアリさんの家に入れるのは一匹だけですよ。

きまぐれなキリギリスさんたち・・・・」


はたして誰が生き残るのか?

今、命をかけた投票が始まる・・・・。

(脚本ダウンロードサービスより)



【絆覇とは・・・】
大阪芸術大学舞台芸術学科のプロを目指す若者たちによって

『演ずる事を通して今を必死に生きよう』と結成された劇団。



【キャスト表】(カッコ内が役名)

中島龍  (A桐谷 幸介/B油ノ木 満)
宗和洋智 (A油ノ木 満)
時松研斗 (B桐谷 幸介)
呉美和  (A有村 佐和子)
小川菜摘 (B有村 佐和子)
伊藤鴨洋 (A/B桑原 光利)
竹山智章 (A/B蒲田 信夫)
扇つかさ (A蝶野 つみき)
上月笙子 (B蝶野 つみき)
角谷麻衣 (A蛍原 愛)
国木田志保(B蛍原 愛)












劇団絆覇 presents、「冬のキリギリスたちへ」。











チラシやパンフには「presents」ってあるけど、旗揚げ公演のほうが良いのかな?


「-フィナーレは、きっと死よりも切ない」はサブタイトルかな?(^_^;)





(ここからは12時の回後の感想)



同一作品を2回観劇。

と言っても、キャスト替わりがあるのし、

各シーンに違いもありましたが・・・・初めてですね、同じ作品を2回観るのって。

劇団四季や大きなハコでのミュージカルは2度観たりしますが、

それ以外では。

少し前の「蒲田行進曲」でも1回だし、ピースピットの「TRUMP」でもだし。

(綴りは合っているのか?)

今ウイングフィールドでやってる「七人の部長」も1回しか観ないし。

(まぁ、こちらはキャスト変更がないからですが)


で、お目当ての役者さんは16時の回のほうなので、

12時の回は予習と言うか、軽く観るつもりでいましたが、

・・・・マジ観になりましたね。

こうなると・・・・2本もいらんか?なんて。(^_^;)

(おいおい!)

明るく笑えるコメディじゃないですからね。


会場には受付時間を少し回ったくらいに到着。

キャストがA、Bとあるので、

キャストAの回の時にはキャストBの役者さんは

スタッフとして受付だったり、案内係としているのか?

なんて思っていたら案の定・・・・。

しかも受付って。(-_-;)

逃れられん・・・・。

(良い大人がなにやってんだか、ですね)

(いや、「良い」大人じゃないですからね、私)

観念して受付を済ます、みたいな。(^_^;)



「冬のキリギリスたちへ」。


昨日観た「七人の部長」同様、こちらも多く色んな形で上演されているそうで。

あらすじは・・・・まぁ、上に書いた通りで、

単純に言えば、「死」に直面した時の人間の姿を描いていて、

それでも最後には一縷の光がある、ですかね。

(この前に観たピースピット作品に通じるものがあるのかな?)

ぶっちゃけ言えば、これをベテランの役者さんたちがやると

もっとゾクゾクというか、ゾワゾワっとした感じを受けるんでしょうね。

でも、まぁ、そこまでいかなくても受ける衝撃は大きくて、

最後のほうでは涙目になって観てました。

人間の醜さ、あさましさ、欲の塊といか、

これが「本性」なんだとは思いますが。


所詮、死神からすれば人間もただ「動く物」なんですね。



はぁ~、軽く観るつもりが疲れました。

気持ちの良い疲れですが。


さて、役者さんについては国木田志保さん以外は初見。

(小川菜摘さん、上月笙子さんはどこかで見た気がしますが)

これと言って突っ込むところはないんですが、

役柄(役の設定)的に言うと・・・・

「桑原光利」の設定がふらふら~っとしてた感じ。

元々の脚本からしてそうなのか、変更してこうなったのかは分かりませんが、

地に足をつけた感じをもっと強く出していたらなぁ~。

結婚してて、子どもが一人、じきに二人目が産まれるという設定ですが、

婚約してて、将来設計をあれやこれやしている

「有村佐和子」、「油ノ木満」と比べると「生」への執着が弱いなぁ、と。

挫折を知らないエリート(だったかな?)だと、こうなるんですかね。(^_^;)


あと、各役の設定と言うか役割と言うか、ここがありきたり?

それに伴って展開も読める。

まぁ、ここも脚本通りなのかもしれませんが。

(「桑原光利」に感じた「弱さ」もここにあるのかもしれない)

こういう状況下でこういう職業の人はこういう言動を取る。

ドラマや映画で良く見るかなぁ~、でした。

良い意味での裏切りと、

本公演に関わった彼らの冒険が観たかったです。

(脚本改編の許容度もあるだろうけど)


あとは、音(劇中の音楽だったり効果音だったり)。

アンケートにも書きましたけど、多いなぁ~。

もう個人の好みの問題なんですけどね。(^_^;)

(上に書いた点も全て、「個人の好み」ですけど)

もっと静かに流れても良かった気がします。

あっ、静かにってのは話の展開が。

・・・・ちょっと違う?

音を使って見せるんじゃなくて、

役者さん自身のもつ力で見せて欲しい、ですかね。

それだけの力はあったと思うんですよね。

涙目になれたし。

大人げなくも、流してなるものか!って踏ん張れたのは、

音が多かったから、気が紛れることが出来たから。

(紛れるというか、離されたというか)

ちょっと勿体ないなぁ、です。


・・・・相変わらず言いたい放題ですね。(^_^;)


「桐谷幸介」役の時松研斗さん、goodでしたね。(^O^)

普段からあんな感じなのか、役柄上あんな感じなのか・・・・。

見た目で判断してはいけませんね。(^_^;)


で、こう1本目をみてしまうと、次に見る回に出る

お目当ての役者さんの出番数というのが分かってしまうんですよね。

・・・・もっと出て来てくれると嬉しんだが・・・・。



(ここまで12時の回後)

(ここから16時の回後)




突っ込みどころは・・・・「蛍原愛」役の角谷麻衣さんの衣装くらいか?(^_^;)


正直、男の「性(さが)」としては嬉しいですよ。

(こらこら!)

でも、中途半端な気が・・・・。(-_-;)

投票用紙の記入内容を読み上げるシーンで、

キャストB(12時の回)のほうでは「高校生」とかあったと思うんだけど、

(もう、うろ覚え)

(セーラー服もあったかな?)

キャストAではせいぜい「死神ちゃん」だったかと。

キャバクラ嬢とは呼べないし、ホステスの姉ちゃんには程遠い・・・・。

(クラブの姉ちゃんでも良いんですけど)

どう頑張ってみても、「かわいい」が付いて、「ちゃん」呼びするくらいだろう。

死神をどう呼ぶかってのは別に「遊び」の部分じゃないんだろうけど、

幅の無さが勿体ない気が・・・・。

せめて髪型をいじれば、キャバクラ嬢と呼べた気がしますが、

どうだろうか。

まぁ、個人的にもっと言えば、

先月に観た「人魚」の川面千晶さんくらいにやってくれたら

嬉しかったですけど。(^_^;)

(こらこら!!)

(まぁ、ここはラストのバランスもあるのかもしれない)



で、キャストA、Bを見ましたが、

細かい違いはちょこちょこありますが、大きな違いはラストにあるのかな?

(ないのかもしれませんが)


「死」を前にして、一人救ってやると言われ「本性」をあらわに。

これまでは殺し合いするか、女・子どもを生かそうとするのに、

今回のこの連中は違った。

そこに興味を持ち出す死神、ですかね。


キャストBにもあったのかもしれませんが、そこは感じられない。

しかしキャストAでは明確に見せている。

が、ここも勿体ないぁ~なんて思ってしまう。

ラストの映像をバックにして交差点の模様を見せる。

記憶を消された6人が偶然にも同じ時間、同じ交差点に居合わす。

婚約していた「有村佐和子」と「油ノ木満」は肩があたる。

この光景を見つめる死神。

記憶を消したのに、結局結婚するんだなぁ、と。

(これが冒頭のシーンに繋がるんだと思ってますが)

ここが「人間」はただの「動く物」ではない、と言うことかと。


この流れは良いんですが、これを察知させるのが早過ぎない?なんて。

(もう我儘言い放題)(^_^;)


死神と人間(動く物)は別次元に最初入る。

(まぁ、死神が上で、人間が下)

(こう言う表現で書きますけどね)

けど、いつもと違うパターンの人間を見て、死神が下りてくる。

「なんだ、こいつ等は?」って感じかな。

キャストBには無かったところだと思うんですけど、

下りてくるのは早いというか、下り過ぎと言うか。

2度目の爆発が起こる3分前に簡易結婚パーティーを開く。

(実際には別の言い方ですが)

このシーンでの死神は単純に、「私はのけ者?」って感じに取れたのが

勿体ない。

ここではまだ、混乱しているほうが良いなぁ。

「なんだ、こいつ等は?」って。

生きれることになったけど、記憶は消される。

お互いのことも忘れるし、婚約者が居たことも忘れる。

なのに・・・・って感じのほうが私は好きです。

(お前の演出プランなんか知るか!ですね)(^_^;)


と言うことで、ラストの映像のシーンはキャストA、

それまでの生きれることになってからのシーンはキャストB。

これだと、確実に堤防決壊で泣けていた気がします。


まぁ、どっちでも良いんですけど。(^_^;)

同じ日に、キャスト違いとは言え同じ作品を見て、

同じ気持ちになれて、泣くの堪えさせてもらったし。

(素直に泣け!)



次回公演が楽しみですね。(^O^)

その時にはオリジナル作品かな?






(ここからは公開後に追記した分)


16時に回は予約されていたお客さんの到着が遅れたみたいで

開演が少し押したのかな?

まぁ、押したかどうかは気にしてないんですが、

開演後にお客さんを通してたんですが、ちょっと頂けない・・・・。

出入り口が2か所ある訳だから、

こういう時はエレベーターに近いほうから通さないと。

気を使って暗転の時に通していたんだけど、

懐中電灯の明かりが気になりましたね。

まぁ、今回ってお知り合いがほとんどだと思うので、

そう気にする人が少ないと思うんですが、

私のように一般客が増えてくると・・・・ですかね。(^_^;)


まぁ、これが12時の回だったら、・・・・気持ちが途切れたかも?

2度目だし、内容分かっているし、

もうお目当ての役者さんだけしっかりと観れたら良いか、だったしで

気になりませんでしたが。