「企業は人」も考え方は1つではない | 虎のブログ

「企業は人」も考え方は1つではない

12/25
「企業は人である」

それは口にするまでもなく当然のことであると言えます。
プロデュースも、マネジメントも、ブランディングも、ファイナンスも
その全てには人が関わり人間の力によって実現すると考えれば当然のことです。

そしてその人というモノに対する考え方はいくつもあって、
そして常に試行錯誤しているというのが企業経営の本音であると言えるでしょう。

できればそうしたストレスから解放されたいと人は願うものでありますが、
残念ながらほとんどのビジネスは、
自分以外の他の誰かとともに実現するさせるものばかりで、
レストラン産業は特にたくさんの人とともにある仕事であります。

だから、拡大戦略を決意するということは、
一番難しい「人と共に協調」という難題と成長リスクを拡大させるという、
事実を認識し受け止めて決意することが重要であると思います。

虚勢を張らずに事実を受け止めて、
考え行動することが重要なのです。

だからこそ、決して簡単なことであると考えないこと。です。。


そして、「人を大切にする」という考え方は、
現象的に捉えるか?または長期的に考えるか?でも変わります。

例えば、現場が困っている時に手を差し伸べて助けるという行為は、
その規模でマネジメントを続けて行く上では有効であっても、
成長ビジョンのもと人財育成に臨むのであれば、
その状況を乗り越える、または、その状況を繰り返さない考え方ができるように
導いていくことが本質となります。

何処を目指すか?でも、この言葉の意味というのは変わるものです。


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先日、飛行機のなかで映画「スティーブ ジョブス」を見ました。
持論であるビジネスの3大要素は全て集約されていて、
イノベーション、マネジメント、ファイナンシャル、マーケティングが人を介して
いかに今のAppleの全盛を作ってきたか?非常に明解でした。

そしてそれは波瀾万丈でもあり、
一般的に企業がどこも口にする「企業は人」というあり方とは逸脱していました。

ジョブスのイノベーションに対して専門能力に長けたチームは実現と再現に臨む。
ジョブスはチームをいたわったり、顧みることなく突っ走り、
イメージを具現化するようにチームを刺激する。

ただ、ジョブスのイメージに若干のズレや遅れを来すことで、
ジョブスはそのストレスやフラストレーションを遺憾無くチームにぶつける。
ジョブスとチームの溝は広がっていく。
チームはチームワークを望み、
ジョブスはイノベーションの確立を第一に望む。

結果、ジョブスは自分で作った会社から追い出される。
が、Appleはビジネスで負けて彼は再び会社に呼び戻され、
その後、V字回復を果たす。
その際には、その厳しいジョブスの真意と可能性に覚醒したチームが彼を支える。

ジョブスはスタンスを変えることはしなかった。

誰も想像しえなかった世界をイメージして、
結果だけを伝えてチームを引っ張った。

その結果が今のAppleを作り、
世界一の企業となり現状の情報通信の世界にはなくてはならない存在となった。

彼の行い単に傍若無人であり、「人のためにならなかったのであろうか?」
決してそうではないと思います。
今の結果がそれを物語っています。。

表向きにて、「組織は人なり」を語るのは簡単でありますが、
語るのと実行することは違います。
大きな指針によって人を動かすときは、
こうした大局的な判断にて「企業は人」ということを考えることができないと、
大願成就は叶わないというコトだと思います。


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日本のレストラン産業の就労環境はこのままでは何も変わりません。

師走の暮れの繁忙期、
目の前で頑張る社員に手を差し伸べるコトが重要ではなく、
そこは彼らが自分のコトと考えその状況をいかにして好転させるかと、
考え行動することが重要であり、
それが個人の成長やキャリアに繋がることは私自身の経験から確信しています。

だから私は一切、手を差し伸べない。

私は留まることなく更なる成長を画策することで、
連動してこの問題を抜本的にイノベーションする手段を、
考えだすことが役割であると考えています。

誰もが考えること、
みんなが同調する考えや価値観を守っても、
現状は何も変わりません。

現実が物語っています。

今は、更なるイノベーションに向かって突っ走ることで、
その未来は開けると、
それが「企業に人」を作ると信じています。