東海戦国武将ウォーキング

・編著者　長屋良行

・発行所　風媒社

・定価　（本体￥１５００＋税）

今回紹介する本は、東海地方に残る戦国史跡をディープに紹介した一冊。

その名も、東海戦国武将ウォーキング。

現場派の私にとっては、ハッキリいってオススメです。

いったい何がオススメなのか？

【１】　わかりやすい

まず、愛知、岐阜、三重ゆかりの戦国史跡を、武将や戦国女性たちのエピソードに絡めて紹介しています。

そして写真や地図もふんだんに使っている。

もう、バンバンに使っています。

なのでわかりやすいんです。

【２】　観光地として確立されている史跡ばかり紹介している。

これ大事ですよ。

戦国史跡は、整備されていない所ってかなりあるもの。

例えば、草木をかき分けて入る山城とか、沢を降りた谷とか。

そういったところは、行ってみればディープな遺構が残っていたりして、それなりのご褒美もありますが、やはりリスクを伴う可能性は高いんです。

その点、この東海戦国武将ウォーキングで紹介されているところは、整備されているところばかりなので、季節や天候を選べば、かなり気楽に訪れることができます。

【３】　他に滋賀県、静岡県の戦国史跡も掲載。

これはボーナストラックみたいなものですかね。

安土城や三方原なども載っています。

ところでこの東海戦国武将ウォーキングの編著者をよく見てみると…

長屋良行氏。

そうなんです。

あの信長ガイドブック、家康ガイドブックを手がけた人です。

この長屋氏、じつは表向きは大手広告代理店勤務。

しかしウラの顔は、かなりディープな郷土史家です。（笑）

そのへんは、信長ガイドブック、家康ガイドブックのクオリティの高さを見てみればわかりますよね。

この長屋氏自身が【現場派】の人間なので、【現場】の良いところも、リスクも知り尽くしている。

そんな人の著書なら、史跡巡りも安心してできますね。

東海地方の戦国史跡のウマミを『むぎゅ！』と凝縮した一冊です。