以前お伝えした記事、「インドの価値観を見習う」
の感想文を頂いた中に…。
自分の子供に対して、
「人に迷惑をかけてはいけません！」
と、つい怒ってしまう…という内容がありました。
今回は、子供への叱り方についての話をさせて頂きますね。
つい感情的になってしまうことってありますよね。
誰でもあることだと思います。
ただし、子供を叱る時にはタイミングというものがあります。
子供が泣いたり、怒ったりしている時、何を言っても耳に入りません。
その瞬間、嫌なことから逃げたい一心で爬虫類の脳になっているのです。
ちょっとだけ脳のお話をしますね。
人の脳は大きくわけて次の３層から成り立っています。
・脳幹（爬虫類の脳）…生命活動を司る
・大脳辺縁系（哺乳類の脳）…感情や記憶を司る
・大脳新皮質（人間の脳）…理性や知性を司る
脳は子供の成長と共に発達していき、
３～４歳までの間に約８割、１０歳になると約９割が発達すると言われています。
まず覚えておいて欲しいのは、
大脳辺縁系と呼ばれる部分には、時間の概念が無いということです。
子供が時間を気にしないのは、大脳新皮質が発達の途中だからなのです。
お母さんが子供に「早くしなさい！」と言っても、
急ぐ気配も無かったりするのは、時間の概念があまり無いためです。
大人と同じように動けというのが無理な話であって、
子供は大人のように価値観に縛られていないとも言えます。
脳の神経回路は、２～３歳くらいの間に、一気に増えると言われています。
その時期が第一反抗期とも言われているのですが、
脳に刺激を与えないと、せっかく出来た神経回路が消えてしまうんですね。
だから怒るのだとも言われていますし、
爆発的に増える神経回路にイライラさせられているとも言われています。
１４歳～１５歳くらいの第二次反抗期も同じ理由からです。
子供の脳が完成していく過程において、イライラするのは当たり前のことなんです。
その子供に対して、大人の脳を持っている私たちが怒ってしまうのですが…。
子供の脳の仕組みを多少なりとも知っていたら、
私たち大人の感情も変わってくるような気がしませんか？
ここで話を戻しますね。
大人が子供を怒ってしまった時、子供は嫌なことから身を守ろうと、
爬虫類の脳の働きが多く占める状態になるんですね。
理性や知性なんて、ほとんど働いていないんです。
そんな時に親がイライラをぶつけてしまうと、余計に脳が逃げようとします。
結果、「○○しなさい！わかった！？」などと言われても、
まったく頭に入っておらず、嫌なことをされたことだけが記憶に残ります。
頭で理解していないから、また同じことを繰り返します。
そしてまたお母さんが怒ってしまうわけです。
「なんであれだけ言ったのにわからないの！」
お母さん、それは仕方の無いことなんです。
理解出来ない状態の時に、押し込めようとしても頭に入らないんです。
でも、怒ってしまった親が悪いわけでもありません。
脳の仕組みを知らなかったわけですし、
自分の親からも同じように躾けられてきたからです。
もし子供を叱る時には、いったん落ち着いてから話すようにしましょう。
怒りそうになった時は…。
「いけないいけない。今怒っても頭に入らないんだった…。」
と、大きく深呼吸をして、少し冷静さを取り戻してみて下さい。
子供に限ったことではなく、大人も同じなんですよね。
怒りの気持ちの時は、心がコントロール出来ていないんです。
「悟」という字は、吾の心と書きます。
悟りとは自分の心をコントロールすることなのかもしれません。
こんな偉そうなことを話している私ですが、
感情的になることもありますし、親としても未熟です。
でも、未熟でもいいと思うんです。
親だから完璧というのはありえませんよね。
人はみんな未熟なんです。
未熟な親が子供を育てるのだから、
変にカッコつけたり、良いところを見せようとしなくても、
まだまだ未熟なところもあるけれど…と、素直に接すればいいと思うんです。
いくら完璧を装っても、自分は出来てるように見せても、
子供は、自分の親が言うほど出来ていないことはよく知っています。
子供は感情の出し方も素直ですよね。
大人の方が感情のコントロールの経験が豊富なわけですが…。
もし感情的に怒ってしまったのなら、素直に謝ってもいいのではないでしょうか。。
人間はみんな未熟な存在です。
だからこそ、この世に生まれてきたのだし、
過保護にならず子供を見守り、共に成長していけたら楽しくありませんか？
自分の心をコントロール出来ている状態。
悟った姿を子供に見せられるよう、楽しんでいきましょう！(^_-)-☆
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