2016年、夏。 今年の夏はとにかく山に行く!と熱く心に誓ったわたしは、夏山に向けて準備を重ねてきました。そして迎えた 山の日(8月11日)! 以前から準備をしてきた北八ヶ岳縦走に出かけてきました。
北八ヶ岳は苔むした緑の森、南八ヶ岳は荒々しい岩山、という 2つの顔を持っていて、登山口が多く、様々なコースを考えられるのが楽しい山です。 一番高い主峰は南八ヶ岳の 赤岳 ですが、今回は苔の森を歩いて楽しむ北八ヶ岳を、2日間縦走してきました!
今回は、左下の 「渋の湯」 登山口から入って黒百合平まで歩き、そこで荷物をデポして(預けて/置いて)北八ヶ岳の主峰 天狗岳に登頂。
黒百合ヒュッテに泊まって、翌日はひたすら北上。高見石小屋で名物の揚げパンを食べて、白駒池を眺めて休憩し、そこから 2つの山を越えて最後はロープウェイ下山というのが今回のコースです。 一日にだいたい、5時間から 5時間半くらい歩くスケジュール。 今回は一緒に登るパートナーがあまり山慣れしていないので、けがをしたり、調子が悪かったりしたときに途中で下山する 「エスケープルート」 もいくつか想定しておきました。
朝 7時発のバスに乗って、7:50 には、終点 「渋の湯」 に到着しました。 アルピコ交通 バス時刻表 https://www.alpico.co.jp/access/suwa/ トイレに行ったり、準備運動をして、いざ、出発。 苔蒸した緑の森の中を、一歩一歩、登っていきます。下界は 「猛暑日」 とのことですが、木々のおかげで直射日光が差さないので涼しい。
そして、2時間15分くらいで、黒百合平に到着! 意外に早く着いた、という印象。「あれ?もう着いたの?」 みたいな。
うす暗くて涼しい、山小屋の中。すべて木で作られている歴史ある小屋は、趣きがあってとても落ち着く。ハンモックが吊られた居間のすみには薪の暖炉もあって、冬も気持ちよさそう。
今回は早めに予約したので、個室を取ることができました。 通常 一泊二食付で 8,300円のところ、個室は 1,000円プラスの 9,300円。わずか 1,000円の追加で個室が取れるのは良心的ですよね。 大部屋にはふとんが敷き詰められてあり、荷物はすべて下の荷物置き場に置かないといけないのですが、個室なら荷物を全部持ち込めます。着替えも、入り口の引き戸を占めてしまえばそれで済む(更衣室に行く必要がない)のでとてもラク。
寝る時も、知らない人のいびきに悩まされることはありません。 さて。下に降りたら、休憩にとお茶とかりんとうを用意してくださいました。
黒百合ヒュッテには小さな売店も併設されていて、てぬぐいやバッヂ、バンダナや木彫りのカップなどを売っています。そのほかにも、各種カフェメニューと、もちろん、山小屋ごはん。
小屋の外にはテント場もあって、テント泊の人たちがカラフルなテントを張って、食事の準備をしています。 今回わたしたちは荷物を軽くするため、ランチも持参せず、バーナーなど食事の準備ができるものを何ももってきていません。 ということで… じゃん!山小屋ごはんのラーメン(700円)と、名物ビーフシチュウ(セットで1,300円)。
さて!昼休憩のあとは、最低限の荷物だけを持って身軽になって、小屋の目の前の道を登って天狗岳を目指します。あっという間に小屋を見下ろす高台に到着。
登りは、大きな岩がゴロゴロした 「天狗の奥庭」 と呼ばれるコースを歩きました。
山頂です! 遠くから見えていた山の上の小さな突起状の山頂は、手狭ですが、人が少なければゆっくり休憩するのが気持ちよさそうな場所。
西天狗だけの山頂に向かう道が伸びていますが、午後に入ってガスが出てきた今回は、東天狗岳だけで良しとして下山することにしました。 下山は天狗の奥庭ではなく、中山峠を経由する尾根コースを選びましたが、尾根なんだけど周囲には木が生えていて眺望はなく、ちょっと残念なコースでした。 登頂に 約1時間半、下山は約 45分ほど。2時間半かからずに黒百合ヒュッテに戻ってきました。
ウソじゃなくて、こんなに美味しいビールは初めて飲んだ。 おおげさじゃなくて。 このあと、部屋でちょっとうたた寝。最高。 2時間くらい寝ちゃってたのかな。 4時過ぎに再び(まだ全然明るい)外に出て、黒百合ヒュッテオリジナルワインを飲みながら風に吹かれておしゃべり。もう風は冷たくて、上着を羽織らないと寒く感じるくらい。
夕ご飯は 5時半から。ハンバーグ、サラダ、お味噌汁にごはんに、お漬物。 そのほかに、野菜の煮物と、きゅうり。
食事のあとは、ワインやコーヒーを飲みながら、居間で本を眺めたり、おしゃべりしたり。豊富にそろった山雑誌のバックナンバーをパラパラめくるのが楽しかった。
8時半に就寝。山小屋中の電気がいっきに消えます。 明日も朝早い。おやすみなさい! ーーーーーーーーーーーー 今回宿泊した黒百合ヒュッテは、大きな鏡のついた洗面所があって顔も洗えるし歯も磨けます。 トイレも、いち早く最新のバイオシステムを導入した小屋で、山小屋のトイレの恐怖をまるで感じない、木のにおいがするすごく綺麗なトイレが快適に使えました。(なんと水洗) お風呂は(もちろん)ないですが、持参したボディシートで体をふいて(足の指の間まで!)下着を着替えてしまえば、乾燥した山の上ではあまり気になりません。 おふとんも天日干しでフッカフカ。個室は完全にプライベートだし、山小屋初心者でも安心の小屋です。 黒百合ヒュッテ http://www.kuroyurihyutte.com/ ーーーーーーーーーーーー |