青空の卵 坂木司 | ちわ☆わんつーmemory 

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日々の忘れたくないこと

相手がどうにもならない状況になってから初めて手を差し伸べる、そして、相手にとって自分だけが唯一無二の存在となる。  それは究極の独占欲ですね。

題材は描き方によっては非常に怖い作品にもできるのに、作者は主人公「司」が鳥井に真摯に向き合うことでかえってさわやかな印象まで与えてしまう。 おもしろい作品でした。



この本は読書NOTE さんの記事を読んで「読みたい」って思っていたのに、すっかり忘れて、空飛び文庫 さんの紹介記事読んで思い出して急いで図書館で借りました。

先月から「読書メーター」使うようになったので、忘れてしまうことはもうないと思うんですが‥

「読書メーター」読みたい本のところとかにもメモ付けてくれると、もっとうれしいのだけど。どこで読みたいと思ったかを残せないのよね~ブログ紹介もどなたのだったか。新聞広告だったか、読みたいと思った理由などをメモれるとうれしいのですね…と私の「読書メーター」への希望を並べてしまいましたがえへへ

青空の卵 (創元推理文庫)/坂木 司
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僕、坂木司には一風変わった友人がいる。自称ひきこもりの鳥井真一だ。複雑な生い立ちから心を閉ざしがちな彼を外の世界に連れ出そうと、僕は日夜頑張っている。料理が趣味の鳥井の食卓で、僕は身近に起こった様々な謎を問いかける。鋭い観察眼を持つ鳥井は、どんな真実を描き出すのか。謎を解き、人と出会うことによってもたらされる二人の成長を描いた感動の著者デビュー作。 (データーベースより)

やさしい作品ですね。

でも読み始めは青臭さとでも言いますか、自分の言いたいことを会話や文章で表わすのが、ちょっと物足りないと思いました。

小説なんですから。もっと表現方法は凝ってほしい。

読者が若年層相手と思いこんで描かれているみたいに思いましたが。akn


作者の坂木さんて、主人公と同姓同名の覆面作家だとか、男性か女性かも内緒らしいですね。

若い方かな?と思って検索したら1979年生まれ 微妙こまる この作品は2002年のデビュー作だし。


この作品を読んでいる途中で柴田よしきさんの新刊が図書館から来てしまって、先にそちらを読んだから、よけい青臭さを感じたのかな?先にこの作品を読んでいる時からその青臭さをとても感じていて、柴田さんの作品で確信してしまった。ため息 本の厚さもあるでしょうが、坂木さん詰め込み過ぎかな…


戻って途中から読み始めなんていう失礼な読み方してしまいましたが。

2編目になるとぐっと読みやすい。

押し付け感がなくなって二人の表現などもこなれてきたみたい。・・・

この話を読んでいて、登場人物がかわいいな~って思いました。そして小説自体も。やっぱりデビュー作ですね。

「うまく行き過ぎ」うふ て思うんですよ。

オートバイで事故を起こし失明した塚田くんと一緒に乗ってた安藤くん。事故にしろリハビリ結果にしろ。二人の間柄も含めて。でもそれを補ってくれるさわやかさが感じ取れる作品になっている。

なんて思ったら、しっかり裏がありましたねえ。この作者、やるじゃない~ですか。がーん


そして4編目「春の子供」はよかったな~。

ほんわかした読後感を得た話になっていた。人の心の痛みがわかる人間っていいなと思ったな~。


ミステリーというカテゴリーに入れられる作品だそうですが、あまり謎解きという話では読まなかったですね。

それよりも坂木と鳥井の関係のが興味をそそられた。この二人を描くのにミステリーという方法を採った。そう見てしまいましたが、感じ方は読む人間の自由ということで…祈


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