侘び | 翠川真 Blog

侘び

依頼のあった絵がほぼ出来てほっとしている。3連休であろうと関係ないみたい。


ネットを漂流していると、日本「三夕、名句」というものがあって、下記もそのうちの一つらしい。



見渡せば花も紅葉もなかりけり浦の苫屋の秋の夕暮れ      藤原定家



意訳:見渡すと花も紅葉もないですね。浜辺のあの小屋。そして秋の夕暮れ。
この句は千利休が「侘び」の真骨頂として高く評価していたそうだ。



千利休:作 国宝 「待庵」。      申し込むと覗くことは出来るようだ。

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座って半畳、寝て1畳、いくら金持ちになっても、有名になっても食べるご飯はせいぜい1日2合半。


このたった2畳の空間を、利休は目指した。写真を見ると床の間は、一段高くなっており、茶道に於いて

「神聖な場所」を設置したことが判る。以降「床の間」は、日本建築にはなくてなならない伝統となっていく。
主人と客人は同格で高低もないのに、床の間は一段高い所にある。

利休は日常生活と茶道から、唯一神聖な空間、鑑賞することだけの空間を作った。現在の茶室では油彩画も多く掛けられる。




2畳の中で、人と人が向き合う。        「侘び」、 寂静の中にふと漂う人の温かさ。




こちら向け 我もさびしき 秋の暮   芭蕉






よろしかったらくりっくを


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