『ムナのふしぎ時間』ファンタジー小説のふしぎな巡り合わせ-2 | 人と人、人と本を創造する

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『ムナのふしぎ時間』
~名前をさがす冒険~

作 井上夕香
絵 エヴァーソン朋子
出版社 KADOKAWA


本書は、「実験犬シロのねがい」「しあわせな動物園」など
多くの著書を持つ童話作家、井上夕香さん初の
長編ファンタジーを前編として1冊にまとめたものです。

著者の井上夕香さんは、
癌のために昨年末11月11日に79歳で亡くなられました。

亡くなる数ヶ月前まで、最後の力を振り絞り最後まで書き上げ、
ふしぎなご縁でKADOKAWAから発売が決まり、
夢が叶ってほっとされたのでしょうか、
それから1週間後にご家族に見守られ永眠されました。

遺された原稿は、最後まで出来上がってはいましたが、
まだまだ未完の初稿……。
1冊にするために1/3にまとめなければいけないのですが、
できるだけ、井上さんの文章は変えたくない。
何度も「無理だ……」と投げ出しそうになりましたが、
そのたび、井上さんが励ましてくれたような気がします。

ムナ5

こうして、出来上がった『ムナのふしぎ時間』。

井上さんのご家族、絵を担当してくれたエヴァーソン朋子さん、
そして、出版を決めててくれたKADOKAWAの岡山さん、
皆の力で1冊に仕上がりました。

もし、ご縁がありましたら、
ご一読していただければ幸いです。

ムナ6

きっといまごろ、井上さんは本書にある
フルドットからこちらを見上げているのでしょう