「逆浸透膜(RO)は水道中のストロンチウムを除去できない」と言う大嘘がネットで流れている経緯は
こちらを参照

トンデモ逆浸透膜浄水器ネオスを嘘まみれの宣伝を使って販売している悪徳企業コーウェイに関しては
こちらを参照

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(36)オタクとしての寄り道はこれぐらいにして、設置を進めてみます。

まず、蛇口をタンクにつけましょう。蛇口は、こんな感じの部品。

左側から順番に、プラスチックナット、シリコンゴムらしきパッキン、蛇口本体

となっています。これを、タンクの穴に取り付けるわけですが・・・

どういう順番よ?マニュアルに説明がなかったような・・・本当かな?

BEAT IT !!   IT業界の踊るオヤジのブログ-ab037のタンク蛇口取り付け前

(37)野生の感で、蛇口本体→タンク壁面→シリコンゴムパッキン→プラスチックナット

という順番にねじ込んでみました。なんで、野生の感、かいうと、

ぱっと見、マニュアルに蛇口の付け方の説明が記載されていないような。

見落としかしら・・・。順番間違えて、水漏れとか、しないのかな?

写真はわかりずらいけど、タンク内側から写真とってます。

BEAT IT !!   IT業界の踊るオヤジのブログ-ab038のタンク蛇口取り付け後

(38)心配になったので、またまた、ROオタクノリで寄り道(笑

タンクに先に水いれてみて漏れるかを確認することに。RO水いれるタンクに

水道水をいれるなんて、ヤボなことはしたくないので、RO水いれて漏れ試験。

タンクのフタを開けて、飲料水用75GPDの8ステージのRO+DI型アンダーシンク型ROセットの

移動蛇口をひっかけてRO水を充填。このアンダーシンクタンクが空なので、と、

150GPD +120PSIというお魚モデル型、石鹸シャンプー用RO水製造セットのRO水TUBEも突っ込む。

合計225GPDの流量ペースでRO水をためる、ためる。(笑)

ともかく、蛇口根元から、水がもれるようなことにはならない事を確認して一安心。

BEAT IT !!   IT業界の踊るオヤジのブログ-ab039のタンク水漏れ検査

(39)おっと。肝心のフィルタを紹介していなかった。

この青いインラインフィルタは5THステージのポストカーボン。アンダーシンク型とちがって

AstroBoyではポストカーボンフィルタを通った水をタンクに溜めます。

BEAT IT !!   IT業界の踊るオヤジのブログ-ab040の5thフィルタ

(40)この黄色のフィルタは、2nd,3thのカーボン(GAC)フィルタです。

なお、給水用の電磁バルブ(プラスチックが折れてたやつ)と電動ポンプは、

1thと2ndの間に挿入されていました。

BEAT IT !!   IT業界の踊るオヤジのブログ-ab041のカーボンフィルタ

(41)子のピンク色のフィルタは、セディメントフィルタ。ゴミ取り用。

BEAT IT !!   IT業界の踊るオヤジのブログ-ab042の1stフィルタ

(42)で、設置組み立てですが、オレンジ色TUBEが刺さっている

JACO継ぎ手にオレンジTUBEを差す。オレンジTUBEは、写真左下に見える穴2つの

小さい穴に通します。なぜか、底面側からはTUBEはささらず、内側から差して、

底面側から出たTUBEを、えんえん、とひっぱる羽目になりました。

BEAT IT !!   IT業界の踊るオヤジのブログ-ab043の排水TUBEをつなぐ

(43)3/8インチ径のTUBEは、タンクのOVERFLOWしたRO水をすてるためのものみたい。

排水TUBEと同じようにJACO継ぎ手につないで穴に通します。

BEAT IT !!   IT業界の踊るオヤジのブログ-ab044のオーバフローTUBEの接続


(44)AstroBoyは、タンクが透明で美しいわけですが、

まぁ、これは、横からみた場合の話。こんな風に上から見たら、フィルタユニットが

上から丸見えで、あんまり、美しくありません。

BEAT IT !!   IT業界の踊るオヤジのブログ-ab045のタンクの下に見えるフィルタ群


(45)電源アダプタをコンセントに差すわけですが、付属の電源アダプタの

プラグはこんな感じでして・・・・

テーブルタップの両隣の口を確実にふさいでしまいそう。

電源アダプタがかなりいまひとつ。

BEAT IT !!   IT業界の踊るオヤジのブログ-ab046の電源アダプタプラグ部

(46)タンクが空になっても、蛇口の取り付け位置の関係で、

RO水が残ります。完全に空にはならない。タンクを傾ければよいのかな・・・

古いRO水の残りがちょっと気になる。圧力タンクでないだけに。

細菌侵入が容易に発生するのではなかろうか。

BEAT IT !!   IT業界の踊るオヤジのブログ-ab047空タンクの蛇口

(47)水道へのつなぎは、この評価段階では、えらく簡単。

他の2セットのRO装置の取水用のTUBEをぶった切って、U字継ぎ手で

AstroBoyの取水TUBEを分岐接続。


BEAT IT !!   IT業界の踊るオヤジのブログ-ab048取水部

(48)そして、運転開始して、RO水を溜めはじめる。

そもそも、思ったより、でかいんだよなぁ。one roomのコンパクトな

キッチン上には置く場所はありません。無理やりおいてますが。(笑

評価期間の今月一杯は、コンロがつかえませんね。

AstroBoyが熱で溶けてしまいます。

BEAT IT !!   IT業界の踊るオヤジのブログ-ab049の評価開始

そして、1回目のタンク満水はすてて、2回目満水の成績は

100ppm水道水を4ppmに。除去率96%。ポストカーボン後で、ROのみでDIなしで、

使い始めだから、まぁ、妥当な値。こまめにポンプを動かして、はてさて、どうなるか?

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2/3追記

(49) いろいろ、自室のONEROOMで動かしてみた結果として、結論だけかくと、

(A)フロースイッチのタンク内の取り付け位置が、かなり、上部のため、
ちょっと水が減ったら、すぐ、ポンプが動き出してしまう。除去率的には、
非常によろしくない。だけど、メインの電源スイッチを切ってしまえば
これは回避可能。タンク内残量が一目でわかるので、こういう運用は、
圧力タンクのアンダーシンク型より優秀

(B)AUTOフラッシャーは、いつも動くわけではなく、AstroBoyが
そろそろ動かさないと、と勝手に判断したタイミングで動くみたい。
きっと、確定したロジックでうごいていると思われるが見きれず。

まぁ、浄水器は、実際につかってみなくては、ということで、


本来の購入目的の、職場の事務所にDIYで設置してみよう。

(50) まず、新事務所で、浄水器に取水できそうな場所を探してみれば

ミニキッチンの隣の女子トイレの洗面台の下の止水弁近辺からの取水が

一番簡単そう。キッチンのシンク下は、いろいろ、工事困難な感じであったので見送り。

女子トイレの洗面台はこんな感じ

BEAT IT !!   IT業界の踊るオヤジのブログ-女子トイレ洗面台

この下にある、止水弁付近はこんな感じ。

BEAT IT !!   IT業界の踊るオヤジのブログ-事務所立管

止水弁と蛇口をつないでいるのが、一般家庭にありがちなフレキシブル管ではなくて、

直線上の長さがピッチリした金属配管になってる。

この金属配管と蛇口の接続部分は

BEAT IT !!   IT業界の踊るオヤジのブログ-事務所立管蛇口下

という感じ。

蛇口と止水弁をつなぐ金属配管を撤去して、ここをフレキシブル管に交換しないと、

蛇口と止水弁の間に、RO浄水器への分岐継ぎ手を挿入できない。

普通の家庭であれば、もっと安直に、止水弁のハンドルを、分岐上部に交換するだけで簡単に、

1/2径のオスの分岐口がつくれるのだけど、事務所全体の止め水弁がみあたらない。

あっても、簡単にアクセスできる場所にはなさそう。

ということで、賃貸フロアでもあり、現状復帰できることを最優先に考えつつ、

既存配管設備には、日本規格水道品しか、接続しない方針で、工事を行うことに。

だが、そもそも、モンキーレンチや、ウオータポンププライヤなどの、手持ちの工具では、

せますぎて、蛇口部分と金属配管部分のネジをとりはずすことが無理なことも判明。

配管部品.comを検索したら、

"商品名: ベンリーレンチ /PR38 952円"

という優れ物を発見。↓こんなの。

BEAT IT !!   IT業界の踊るオヤジのブログ-ベンリーレンチ

別エントリで研究済の、種々の追加部品と合わせて発注しました。

なんとか金属配管を分岐させて、プラスチックTUBEと接続したあと、どうやってTUBEを

となりのキッチンまでもっていくか?

以下の様な感じで洗面台の下板がネジでとりはずせるので、

BEAT IT !!   IT業界の踊るオヤジのブログ-事務所洗面台下

排水管が通るための穴のよこからTUBEをとおし、女子トイレの床をはわせて、

となりのキッチンまで伸ばす事に。

この部分を、配管部品.comへの注文品がとどく前に先行して、工事して、いかのような感じに。

BEAT IT !!   IT業界の踊るオヤジのブログ-洗面所床TUBE

電線固定用のモールを使用。ただ、電線とちがって90度には曲げれないので、上記のように、ちょっと不格好だけど

曲がる角度を最小にして固定。トイレドアの下にモールをとおせる隙間があってラッキー。

ベンリーレンチが届いてから、ためしてみたら、あっさり、蛇口をはずせて、金属配管の撤去に成功。

金属配管の代わりに、蛇口とフレキシブル管を以下のように接続。これもベンリーレンチを使う。

$BEAT IT !!   IT業界の踊るオヤジのブログ-事務所蛇口下フレキ部

止水弁近辺は、以下の様な仕上がり具合に。

BEAT IT !!   IT業界の踊るオヤジのブログ-事務所取水部

止水弁のオスネジに、チーズ(T字型継ぎ手)をねじ込んで、1/2径のメスネジを左右につくり、

左側に、別エントリで研究済の、ブッシング+アストロボーイ付属の1/4径金属ボールバルブを接続。

右側に、蛇口から延びるフレキシブル管をつなぎたいわけだが、チーズもフレキシブル管も、メスネジなので、

両端がオスネジの六角ニッブルを使って接続。

フレキシブル管の接続は、相当頑張ってねじ込まないと、水漏れがとまりませんでした。

手持ち工具が、ウオータポンププライヤ1本のみだったので、かなり苦労。

もう1本、モンキーレンチでもあれば、六角ニップルを固定して、2本づかいでねじ込めたろうから、

もっと簡単だったと想像。

最終的に、事務所のミニキッチンで、こんな感じで、AstroBoy君が稼働を開始しました。

BEAT IT !!   IT業界の踊るオヤジのブログ-稼働を始めたAstroBoy

今後は、実運用レポをおいおいしていきます。


(51)さて、2週間ばかり、事務所でつかってみた感想を。


(良い点)
タンクの残量が一目でわかるので、タンク残量が十分あるか否かの
判断がすぐできる。残量十分のときは、メインスイッチをきればポンプは動かない。
こまめのポンプON/OFFが発生せず、除去率がよくなる。
圧力タンクでないので、ROにかかる圧力がでかくなり、その面でも、除去率はよい。
DIなしのRO浄水器としては、最高の除去率の部類ではなかろうか。
これを凌駕するには、たまに、ONするポンプが作り出す、最初のPPMの高い
水を廃棄する手法しか残されていない。

その他、累積使用日数とか、フィルター交換までの残ガロン数とか、
そういったものが表示される、という機能はあるが、
これらは、必須機能でもないだろう。日数は自分で使用開始日を記録すればよい話で。
浄水使用量が多く、フィルタ交換が、期間ではなくて、累積通水量で決まってしまう、
という場合には、この機能は便利はあろう。

(悪い点)
以下、気になった点をいろいろ書く。いっぱい書くが、
それは、この製品が買う価値がない、という意味ではなく、
買うからには、以下を覚悟して買え、という意味。
改造なしに、簡単な運用で、高い除去率が得られるというのは、
以下の欠点の何事にも代えがたい利点であると私は考える。除去率追及派としては。

(1)最初からわかっている話だが、5ステージ構成であって、DIフィルタは搭載されていない。
であるから、0ppm表示のRO水を求めるユーザは、最初から選択すべき機種ではない。
タンクにつながるTUBEは、タンク背面に露出しているので、このTUBEの途中を
カットして継ぎ手を挿入しTUBEをつないでインラインのDIフィルタを追加することは
配管上は簡単にできるが、ケースには増設したDIフィルタは収容できないので
その置き場所は、DIY的に工夫するしかない。DIなしのROのみ5ステージの
圧力タンクモデルは、タンク内PPMが二桁になってしまうこともあるので、圧力タンクつき
DIなしのモデルはお薦めしない立場なのだが、DIなしROのみの場合は、
AstroBoyはお薦めしてもよいかな、という気にはなる。水温によるはずだがタンク内平均PPMは、
ポンプの断続運転を、メインスイッチON/OFFで回避することで、3ppmとか4ppmを
いつでも確保できそうだから。

(2)筐体の作り等が、おもちゃくさい感はある。ALLプラスチックだからだ。
また、たてつけが悪い箇所がある。当面タンクと下部本体の間にスキマができるとか
取り外し可能のタンクフタが、とりはずすときに、あらぬ箇所で分離してしまい、
こわれたように見える場合がある、とか。
まぁ、これは、プラスチック用の接着剤で回避可能なのだが。


(3)タンクの水を使いきることができない。蛇口が上の方にあるからだ。
本体全体を前に傾けてやることで、余り水を大分へらせることはへらせるのだが、
それでも、全部を出し切るこちは、タンクを下部本体の上に置いている限り不可能だ。
タンクを上下さかさまにして、別売のウオータサーバにのせる場合は、このデメリットは
でてこないはずだが。ただし、(2)の観点で頻繁にタンク蓋をつけはずす気には
なりがたい。

(4)タンクの残水すてるのは容易ではない。休み明けの古い浄水はすてたくなるわけだが
タンクレバーをゴムバンドなので固定するなどしないと、残水を排出できない。
さらに、
タンクレバーを上に押し上げれば解放状態になるのだが、蛇口の下に、
残水を受ける容器を置いてやる必要がある。
当然タンク残水を全て受け止めることができるだけの容量があるものが必要となる。
さもなければ、受け皿の容器があふれる前にタンクレバーを閉じる操作をしなければ
ならない羽目になり、残水をすてるという非生産的な作業のために浄水器の前で
見張ってる必要がでてくる。
残水量が減ってくると水の勢いが弱くなるので最後の方はチョロチョロとなるので、
非常にいらだたしい。
でかい容器を用意するのが吉であるのだが、そんなものをAstroboyの設置場所の前に
置く場所があるのか?という話である。
蛇口の口に1/4TUBEなどが簡単に接続できるのであれば、
TUBEをシンク下の排水口に突っ込んでおくことで場所を取らずにほったらかしで
残水を排出できるのだが、そういう事を考慮した蛇口にはなっていない。
また(3)に書いたように残水を全て捨てきる事は、実質上、ムリである。
タンクを前方に傾けても、捨て残りが生じる。
残水がでないように、使う分だけ浄水を生成する、という運用が賢いのかもしれない。
だが、この運用方法は必然的に空気にさらされるタンク内壁面の面積が増えるということで
あり、これはこれで、細菌汚染の観点で心配になる。
空気中の埃が多いような場所の場合は、常に満水状態で運用するほうが望ましいかもしれない。
水位が少しへったら自動で浄水をすぐ補充するという使い方だ。
この使い方は、メーカが設計段階で想定していた使いかたであろう。
だがROエレメントをこのような使い方をするとROエレメントに断続通水を何回も行うことなり
浄水の除去率の低下を招くのだ・・・


(5)前エントリでも書いたが、フィルタ交換は簡単ではなかろう。
普通のアンダーシンク型の方が簡単ではなかろうか・・・

(6)マニュアル上は110psiの高圧までOK的にかいてあるが、
減圧弁は装着されていないように見える。そして、添付されていた
シールには、40psi以上の水圧の場合には減圧して使え的に
かいてあるような・・・水道水圧がそこそこたかそうな場合には
減圧弁を取水位置との間に挿入すべきか。

(7)付属の取水部品は、一般的なアンダーシンク型セットに付属しているものと
全く同じである。したがって、標準添付品のみで取り付けを行う場合は、
アンダーシンク型セットと、取り付けの大変さは同じである。
カウンタートップ型はとりつけが簡単だと思った人は、肩すかし、
をくらった気になろう。「マルチコック」という蛇口にとりつける
数千円の部品を別購入して、これをつかって取水するのであれば、
取り付けは簡単になる。ただし、自動的に、ポンプON/OFFを行う運用は
あきらめるしかないし、セットに通水を開始したら、タンク満水になるまで、
マルチコックをとりつけた蛇口の、別目的での、使用はあきらめるしかない。
寝る前に通水を開始して朝までにタンク満水にしておき、朝起きたら
電源スイッチを切ってしまう、という運用を行える人は、マルチコックで
十分であろう。この使い方は、「除去率最高!」の使い方であるし。
ちなみに、標準添付品をつかって、シンク下の止水栓あたりから
取水しようという人は、本体と取水ポイントの間に、10インチ標準フィルタハウジングを
増設することで、本体下部の中にある、セディメントフィルタや、その後段のカーボンフィルタを
撤去することができるはずだ。そうやって空いたスペースに、インラインのDIフィルタを
納めることができるかもしれない。かなり難易度の高いDIYになりそうであるが。

(8)透明タンクは場合によっては欠点でもある。(3/28 大事なことなのに記述オチにきづき追記)
私が、事務所用にAstroBoyを導入したのは、アンダーシンクの設置が困難であった点にも
あるのだが「事務所のミニキッチン」が設置場所で、全く日光がささない所であるからだ。
塩素成分が全く含まれない水をたたえた透明タンクに日光が指すとどうなるか?
「藻が生える」事があるらしい。(笑)
この透明タンクは、非圧力式タンクであって、タンクに水を溜める場合は、
ためた水の体積と同じ体積の空気が、タンク外に排出させ、タンクに溜まった水を
タンクの蛇口から取りだすと、取りだした浄水と同体積の空気がタンク内に侵入する。
コップに水を取ったとあとで、よく、コポコポと、空気が水に入る音がしている。
これは、AstroBoyに限らず、非圧力式の水タンクを使う、カウンタートップ型の
共通の特徴のようだ。タンク内に侵入する空気内に、光合成をおこなう植物の胞子的な
ものが含まれていると、日の光が当たる環境では、芽を出してしまうことがあるらしい。
設置場所には要注意である。