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テーマ:「人は何のために働くのか」
講演者:田坂広志

東京大学大学院工学系研究科修了。
90年日本総合研究所の設立に参画。
現在、多摩大学・大学院教授、シンクタンク・ソフィアバンク代表。

○二人の石切り職人の話

 あなたは何をしているのですか?

 一人の石切り職人は
 このいまいましい石を切るために悪戦苦闘しているのさ

 一人の石切り職人は
 多くの人の安らぎの場となる素晴らしい教会を造っているのです。

 仕事の彼方に、何を見つめているか。
 それが 我々の「仕事の価値」を定める

○なぜ 我々は働くのか?

 目に見える二つの報酬
 給与 役職
 
 目に見えない三つの報酬
 働き甲斐のある仕事 職業人としての能力 人間としての成長

○働き甲斐のある仕事

 働くとは 傍を楽にする

 職場の仲間が楽になる

 会社の顧客

 社会の人々

 社会の貢献とは 「一隅を照らす、これ国の宝なり」

 「そして ときに その光は、世界のすべてを照らし出す」

 ゆらぎ 「バタフライ効果」

 志や使命感を抱くことの大切さ

 商品から作品へ プロフェッショナル→アーティスト

○職業人としての能力

 能力を磨くと「働き甲斐」という喜びが得られる

 能力を磨くこと「そのもの」が喜びになる

 数字に表れない自分しかわからない世界 「道」

 困難 挫折を乗り越える時 成長する

 苦労 困難 →自分の可能性を引き出してくれる

 「職業人としての能力」は「職業的な知恵」

 経験 人間(師匠)から学ぶ
 

○人間としての成長

 仕事を通して人間を磨く

 心の世界が見える
 
 相手 集団 自分の心の世界

 職場を「人間成長の場」と思い定める

 仕事においては、人間に「正対」(面と向かう)する

 楽ができる仕事よりも よい苦労のできる仕事を選ぶ

 野心 → 己一代で何かを成し遂げようとする願望

 志  → 己一代では成し遂げ得ぬほどの素晴らしい何かを、次の世代に託する祈り

 日本に伝わる素晴らしい言葉 「礎」

自分を反省させられる 素晴らしいセミナーでした。


公式ブログ

田坂 広志
なぜ働くのか―生死を見据えた『仕事の思想』
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仕事の報酬とは何か
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人生の成功とは何か 最期の一瞬に問われるもの