- キミノネイロ（4） ＜完＞ (講談社コミックスなかよし)/フクシマ ハルカ
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「ボクが スキなのは 目の前の キミ」
キミノネイロ４巻
フクシマハルカ・なかよしKC
(なかよし掲載)
★あらすじ★
椿屋明星(アキラ)、高校１年生。教師より背が高くムネも平らな女の子。女の子にはモテるが、心はしっかり乙女です。中学の頃から憧れていた鈴木晴くんが好き。
だけど鈴木くんには梅田音色(ネイロ)という天使みたいなかわいい幼なじみがそばにいた。ネイロはアキラと晴くんの邪魔ばっかりするが、実は男の子！
家に押しかけられお泊まりされたり、キスされたり、ネイロにやりたい放題されてばっかり。
だがロックフェスでついに、鈴木君の衝撃的な場面を目にしてしまう・・・！
なかよしを牽引する不思議な魅力の作家、男の娘ワンサイデッドラブ。最終巻です。
☆☆☆
フクシマ先生は本当に大好きで毎月なかよしをたのしみにしています。
線は細くないし、上手いとは言えない絵ですが画面構成がポップでかわいらしく、色気を感じます。
ですが、この最終巻には疑問があります。
「キミノネイロ」は背が高くて外見だけオトコマエなアキラと、かわいいことを武器に女装しているネイロの男女逆転ラブコメです。
アキラは鈴木くんに片思いしてますが、ネイロも「鈴木が好き」と言っていつもアキラにちょっかいを出します。でも、その本音は・・・なんですよね。
さらに鈴木君はネイロの姉オトハちゃんにずっと片思いしていますが、オトハちゃんはカタブツというのかなんなのか、全く受け入れません。
・・・その状態でもうすこしドタバタやるんだと思っていたら、いきなり終了でした。
現在は増刊で掲載されていた「１年５組いきものがかり」を連載しています。
作者は「夏に連載終了を決めた」とコミックスでコメントしていますが、どうにも納得がいきません。
ネイロがアキラにずっと隠していた本音を打ち明け、二人が円満にくっついたのはいいんですが、
たとえばなぜ今までずっとオトハちゃんが「完璧」な鈴木くんを受け入れられなかったのか、
なぜオトハちゃんはネイロに似てかわいいのにメガネとジャージなのか、いろいろ解明されないままの謎があるのです。
そして、何故ネイロがアキラを好きになったのか。ここが問題でした。
ネイロは小学生の頃アキラと会っていたというのです。
女装させられ泣いているネイロをアキラが褒めたのがきっかけらしいのですが、今までこんな過去の伏線はなかったですし、なぜネイロが女装させられていたのか理由がわからないまんま。
あとネイロはアキラを「女の子を大切にする王子様みたいなかっこいい女の子」というんですが、アキラはまだそこまでかっこよくなりきれていませんでした。
この巻のロックフェスまでは本当にいい感じで盛り上がっていたのに、話を収拾しないまんま急いで終わってしまいました。最終回もカラーだったんです・・・
ですから、つい「増刊が休刊したからそのフォローのための連載移動じゃないのか」と考えてしまうんです。
そう思ってしまうと、現在連載されている「いきものがかり」に思い入れができません。
本当に好きな作家さんで、そして「キミノネイロ」は特別好きだったので残念です。
また、フクシマ先生はコメントで「次回作は最後にどうしても書きたいマンガにする」と発言されているのですが、いきものがかりはすでに進行中の作品なので違うだろうと思っています。
その次回作に望みをつなぐことにします。
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