【マンガ感想】
『最後のレストラン 1巻 (藤栄道彦)』
最後のレストラン 1 (BUNCH COMICS)
藤栄 道彦 新潮社 2011-12-09 by G-Tools |
【あらすじ】
何の変哲もないレストランに、時空を超えて偉人達がやってくる! 彼らが生前最後に口にしたかった食べ物は一体? 「コンシェルジュ」の藤栄道彦待望の最新作!! 何の変哲もないレストラン「ヘブンズドア」に、時空を超えて偉人達がやってくる! しかもその偉人達は揃いもそろって死ぬ直前。彼らが生前最後に口にしたかった食べ物は一体? 彼らの要求する無理難題にオーナー園場凌はどう立ち向かう??「コンシェルジュ」の藤栄道彦待望の最新作はタイムスリップ・グルメ・ストーリー!!1巻登場の偉人→織田信長、マリー・アントワネット、ガイウス・ユリウス・カエサル、坂本龍馬、ジャンヌ・ダルク。
『コンシェルジュ』の作者の最新作です。
主人公・『園場凌』はレストラン・『ヘブンズドア』のオーナー兼シェフ。
そのレストラン・『ヘブンズドア』はあまり流行っていないようで経営に悩んでいたところ、
ナント、時空を超えて、歴史上の人物が店にやってくることに・・・・。
というような感じで始まる作品でして、あまり流行っていないレストラン・『ヘブンズドア』に
何故か時空を超えて、歴史上の人物がやってくる人々の最後の食事を描く作品です。
まず、物語としては、主人公・『園場凌』が父親の店を継いで1週間が経ったところから始まります。
世代交代が原因なのかそれとも宣伝不足が原因なのかは不明ですが、残念なことに、お客様が
あまり来ないようで、レストラン経営に悩み、自殺をしようとします。 結果的には、アルバイトの
女性に助けられ自殺は諦めるのですが、レストランを畳んでしまおうと考えるようになります。
そんな暗い雰囲気の状況の中、突然、時代劇に出てきそう格好をした一行が店を訪れてきます。
あまりに変な格好をしているため、主人公を始め店員は驚いてします。 この一行はナント、
本能寺の変で『明智光秀』に襲われた『織田信長』の一行でありまして、『明智光秀』に首を
取られないように逃げていたところ、ナント、時空を超えて、レストラン・『ヘブンズドア』に
やってきてしまったようです(この時点で、主人公たちは、彼らが何者であるのかは判ってない)。
『織田信長』はこの状況を神か仏か悪魔かの仕業と判断し、ナント、料理人である主人公に対して、
“織田信長の今生での最後の食事(誰も食べたことのない空前絶後の料理)”を作るように依頼
します。 突然現れた意味不明な一行の、突然の依頼に主人公・『園場凌』は驚いて逃げようと
するのですが、残念なことに逃げ道はなく(笑)、何とか頭を絞り、『織田信長』の依頼である
“誰も食べたことのない空前絶後の料理”を作ろうとします。
これ以上の展開についてはネタバレとなってしまうので詳しくは書きませんが、主人公が考える
“誰も食べたことのない空前絶後の料理”はなかなか考えられていて面白い結末でありましたし、
何よりも、あの『織田信長』がヘタレな主人公を励ますシーンは(かなりの違和感がありましたが)
この作者らしい前向きなストーリー展開で個人的に満足な展開でありました。
いや~、なかなか面白かったです。
次巻も楽しみです。
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【総評】
歴史上の人物が時空を超えて、現代のレストランにやってくるという内容の作品です。
上記で取り上げた『織田信長』を始め、『マリー・アントワネット』『カエサル』・『坂本竜馬』・
『ジャンヌ・ダルク』などが有名人物ばかりなので、歴史に疎い方でも楽しめる内容に
仕上がっていると思います(上手い具合に有名人物がデフォルメされているので読みやすい)。
内容が内容なので、ネタ切れも心配なさそうなので、長期連載を期待したいですね。
次巻も楽しみです。
点数的には
90点
です。
では、ここまで。