【マンガ感想】
『気分は上々 1巻 (奈々緒舞流)』
気分は上々 1 (1) (まんがタイムコミックス)
奈々緒 舞流 芳文社 2008-03-17 by G-Tools |
【あらすじ】
建設現場の紅一点・若草 譲(通称ジョー)。個性的な職人さんたちに囲まれて、毎日楽しく事務員をしています…が、楽しすぎる現場はいつも大騒ぎ!仕事にならない心配も!?待望のコミックス第1巻、お楽しみに!!!
4コママンガ。
建築会社の事務で働く『若草譲(ジョー)』を中心に描かれるコメディ作品で、
その『ジョー』に関わってくる人々との交流を描いた作品です。
(『建築現場』という特殊な設定の作品ですが建築関係の知識はほとんど登場しません)
主人公が『力持ちで男勝りな性格だけど、女性としての魅力を持ち合わせている』という設定でして、
登場キャラクターの全員が彼女に対して好意的に接しているという状況の中、
彼女に好意を寄せてくる設計士や、建築現場で働く作業員とのやり取りを描いております。
いわゆる昔ながらのドタバタコメディをベースとした作品でして、
4コママンガとしては古いタイプの作品ですが、とてもテンポが良く、あっという間に読めます。
もちろん、話の方もなかなか面白く出来上がっていますので、
4コマファンならばチェック対象に入れてもよい作品だと思います(^^ゞ。
とはいえ、連載当初から読み続けているファンとしては、今回の収録作品には残念の一言ですね。
この作品は、『まんがタイムジャンボ』に2004年4月号から現在まで連載されている作品なのですが、
長期連載されていたにも拘らず、これまでに一度も単行本化されてきませんでした。
そのことで、今回の収録傾向は、普通の『第一話目から単行本に必要な本数を収録』というではなく、
いわゆるベスト版・・・面白い話のみを収録されております。
そのため、個人的に期待していた『ジョー』の家族の話が全てカットされていたり、
設計士の掘り下げ話がカットされたため設計士自体微妙なキャラクターになっていたりと、
今回の単行本化を楽しみにしていた私にとっては非常に残念な収録内容となってしまいました(^^;。
もちろん、連載を読んでいない人にとってはそんなことは全然関係ない話ですし、
ベスト版なので、非常に読みやすい作品に仕上がっていると思います。
連載を読んだことのない方は、あまり気にしないでくださいませ。
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【総評】
なかなか面白い作品だと思います。
しかし、あまりにも単行本化が遅すぎた作品であると思います。
面白い話のみ単行本化するというのは4コマ作品では多くあることですが、
永遠ループ系ではないこの作品の場合、のちのちに矛盾点が生まれてくる可能性が有り、
もし2巻が発売されるならば、収録に結構苦労することになるのではないでしょうか?
(まあ、2巻が発売される可能性は低いということを考えての収録方法かもしれないけど・・・)
点数的には、
84点
です。
では、ここまで。