【マンガ感想】
『ブリザードアクセル 1巻 (鈴木央)』
- 鈴木 央
- ブリザードアクセル 1 (1)
鈴木央先生といえば、『ライジングインパクト』が有名ですね。
ゴルフマンガで、あそこまで漫画的表現をしながら面白く感じたマンガは
私の中で少ないです。 だから、打ち切りになったときはがっかりでした。
その作品以外に、『僕と君の間に』という作品があるのですが、
こっちは私の趣向と合わなくてもう読んでいません。
だから、迷いながら今作を買いました。
【あらすじ】
フィギュアスケート・・・、それは30メートル×60メートルの舞台と観る者すべての注目を独り占めにできるスポーツ! 優秀すぎる兄を持つせいで、ずっと家族に見てもらえなかった少年・北里吹雪が、フィギュアスケートと運命の出会いを果たす、“本格フィギュアスケート物語”第一弾!!
テーマは、フィギュアスケートです。 今流行りのアレです。
なんでこうマイナースポーツを連載するのかな~、この作者は(笑)。
しかし、内容はいかにも『鈴木央』先生らしい作風で、かなり面白いです。
『鈴木央』先生らしい作風とは、『ぶっ飛んだ設定』だと思うのです。
細かいことは気にせずに、一番凄い技を主人公に覚えさすのです。
『ライジングインパクト』では、チビ主人公が300ヤード飛ばすという
「頭イカレているのでは?」と心配になるような設定でした(笑)。
でも、このぶっ飛んだ設定が面白いんだ、これが(^^ゞ。
んで、今回の『ぶっ飛んだ設定』は、
リアルな世界で誰も成し遂げていないという『四回転半』を飛びました(^^ゞ。
まあ着地が上手くいってないけど、他のキャラが驚いているのを見ていると、
かなり凄い技なのだと思うけど?
鈴木先生の作品では凄まじい才能を埋め込まれているキャラだらけとなる。
だから、この人の作品はインフレ傾向になりがちなので、
才能溢れるキャラばかりになって主人公の存在が薄くなるはず。
(この人の作品は、キャラ先行型の作風ですので・・・)
だから、主人公にはラストに『5回転』は絶対に成功させるはずだ。
いや、鈴木先生ならその『ぶっ飛んだ思考』ならやってくれるはずだ(笑)。
期待したい。
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その『ぶっ飛んだ設定』の中でも、キャラの掘り下げを丁寧に描いています。
ここら辺が『作者の成長』なのだろうね。
この人は出し惜しみ傾向が強かったと思う。
結局『ライジングインパクト』など伏線がほとんど回収されずに終わったし・・・。
だから、今回の『阿波花音』などさっさとキャラの掘り下げをしていくことは
かなり読者に対しても感情移入しやすいしわかりやすいし正解だと思う。
特に週刊連載だと、一回一回厳しい評価されるから余計に早い展開が必要。
(この人の作品は伏線だらけなので単行本で読んだ方が面白いと思うけど)
まあ、個人的にはさっさとキャラを増やして伏線を貼りまくって、
主人公が覚醒して大活躍っていう展開を期待していますが・・・(^^;。
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さて、まだ一巻しか読んでいません。
この作者の作品は好き嫌いが分かれると思うけど、
絵は上手だし『ぶっ飛んだ少年漫画』が読みたい人にお薦めします。
いや~、思った以上に面白いので期待してもいいですよ。
しかも今流行りのフィギュアスケートだしね。
では、ここまで。