【マンガ感想】
『コーセルテルの竜術士物語 1巻 (石動あゆま)』
- 石動 あゆま
- コーセルテルの竜術士物語 1 (1)
インターネットでほのぼのしているという噂を聞いて買いました。
【あらすじ】
竜術士―それは竜の力を借りて術を使う代わりに、まだ弱く未熟な子供の竜を守り、育てる術士のことである。竜術士のマシェルは7つすべての術資質を持っていることから、7人の子竜を預かることに・・・。そんな彼の慌ただしくも賑やかな毎日は―。
ファンタジーマンガ。 むしろ『ふぁんたじー』って書きたい位のノリ(笑)。
嘘偽りなしで、ほのぼのした作品です(^^ゞ。
前作があったみたいで一応続きとなっているようですが、全然問題なしです。
子竜といっても、人間の子供の姿をしています。
この子供の絵のセンスが非常に良く、ホントに可愛い(^^ゞ。
系統としては、女性が描いた『ヨコハマ買い出し紀行』みたいな絵です。
人間世界から隔離された空間での話。
なので、魔王であったり魔物類は一切出てきません。
当然、人間も竜術士だけに限られており、変な争いは一切ありません。
のんびりほのぼのファンタジーで、癒されます。
なかなかお薦めな作品ですよ(^^ゞ。
とはいえ、結構問題点もあったりします。
まず、キャラが多すぎる点。
メインキャラは、主人公と『闇、風、地、水、木、火、光』の7人の子竜。
他にも、竜術士やら子竜で20人以上出てくるんじゃないかな?
しかも、子竜は全部同じ顔(笑)。
しかも竜の種類が同じだと、まったく同じ髪型・服装なので身長差で判断する。
キャラが多すぎて、名前もわけがわからない。
はっきり言ってしまえば、
主人公と『闇、風、地、水、木、火、光』の7人の子竜、そして他の竜術士だけの、
全体で15人くらいで物語を作れば、出版社がマイナーでも、
アニメ化も狙えるくらいの作品になると思うのだけど・・・。
話も、ただでさえ多いキャラを全員使おうと欲張っているせいか、
一回一回メインキャラが変わってしまい、作品としての統一性がない。
一応マシェルが主人公のようですが、その存在感をあまり出せていないのは、
こういう作者の欲張った設定が原因かと。
でも、この作者の話を作る才能はトップクラスだと思います。
それくらい面白いだけに勿体無いな~、と感じさせる佳作かな。
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絵のレベルは高いし、ストーリーも非常に面白い。
でも、世界観設定があまり描かれていないので少しわかりにくいかも。
キャラも多く、絵ほどフレンドリーな作品ではない。
でも、そんなことを気にしない方は、普通にほのぼの漫画として読めると思う。
っていうか、そんなの気にするなってことなんでしょう(笑)。
前作を読めば細かい設定がわかるのかもしれないが、
売っていないのだから確認のしようがない。
上記でも書いたけど、キャラクターを限定すれば絶対に面白くなる。
読んでもらえば、この感想の意味もわかるだろう。
多くのマンガを読んできた私が、読んでいて混乱しまくった作品なのだ。
とはいえ、結構面白いので多くの方に薦めたい作品であることは確か。
では、ここまで。