『PLUTO 1巻』の感想 | まんが栄養素

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【マンガ感想】

 
『PLUTO (浦沢直樹・手塚治虫)』
 
浦沢 直樹, 手塚 治虫,
PLUTO (1)
PLUTO (2) ビッグコミックス

 

この作品の原作は、手塚治虫の『鉄腕アトム』です。

マンガ界の中でも最も有名な作品の一つではないでしょうか?

その『鉄腕アトム』の1エピソードを、

あの天才『浦沢直樹』氏が描くというのだ。

期待するなという方が嘘でしょ?

 

浦沢直樹氏といえば、『YAWARA』や『MONSTER』で有名ですね。

このブログでも過去の記事で紹介しています。

まさしくこの人は、現在の漫画家のトップランナーの一人。

大人でも安心して買えるクオリティの作品を作る人です。

 

まず最初に言いたいことは、

『鉄腕アトムを知らなくても大丈夫』ということ。

原作が鉄腕アトムということで触手が伸びない人が、

多いのではないでしょうか?

実は、私もその一人でした(^^;。

このマンガは、兄貴が買ってきたのをきっかけに読み始めました。

 

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このマンガは、原作鉄腕アトムの『地上最大のロボット』のリメイクです。



この作品は、『MONSTER』『20世紀少年』のようなサスペンス展開と、

テロや戦争をテーマとする時事的な展開を融合させた感じです

 

読んだ瞬間、『手塚作品』ではなく『浦沢作品』と感じるはず。

それほどに浦沢色に染まっていると考えてもらっていい。


 

この作品のテーマは、『ロボット』である。

ロボットのイメージは、一切感情を持たない存在。 いわば機械。

しかしこの作品では人よりも人間らしい感情を持つロボットが登場する。

感情を持ったロボットの孤独、悲しみ、ジレンマ、そして人間と関わり、

心の触れ合いを持っていく様子が描かれている。

 

そしてもう一つのテーマが『戦争』である。

まさに現在、世界でテロや戦争が起こっている。

この作品ではそういった時事的な事柄をかなり意識して作られている。

そういった『戦争』に主役である『ロボット』が大きく関わってきている。

この2つのキーワードは繋がりつつ、話が進んでいく。

 

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この作品は、浦沢作品だけに完成度が非常に高いです。

手塚ファンにも高い評価を受けており、旧来の手塚ファンにお薦めです。

 

また、最初に書いたとおり『鉄腕アトム』を知らなくても楽しめる。

むしろ知らない方が比較しなくてすむ分、面白いかもしれない。

食わず嫌いするには、もったいない作品であると思う。

 

 

では、ここまで。