特捜・妄想短編小説【Storm of the kiss】#1(天王寺) | 浅葱色の空の下。

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薄桜鬼に見事にハマってしまったアラサーのブログです。
拙いですが、お話描いてます。
まだゲームはプレイしてません!色々教えてやってください。

少しずつフォレストにもお話を置いていっています。お楽しみいただければ幸いです。

ども。みふゆです。



何がきっかけかわからずに、突然降りてきた天王寺さんw


「ああ、浅野さん以来特捜書いてないし書こうかなぁ」なんて思って、
ゆうさんにお名前を貸していただいて書いていました。

ゆうさん、ありがとうございます!


全5、6話だと思われます、はい。



お話には前に書いた浅野さんの時に名前を貸してくれた華さんも出てきます。

つまり浅野さんの彼女=夏目華ちゃんということで。


華ちゃん、今回もお名前を貸してくれてありがとう!m(_ _ )m



タイトルは…まぁ、天王寺さんだからってことでw






それでは。


キャラ崩壊、ツッコミどころ満載ですが、

それでも宜しい方だけどうぞ。


















「キャーッ!!」


週末の賑わいを見せる街に女性の叫び声が響いた。


声の方向を振り返ると、1人の男が刃物を持って何か叫びながら振り回していた。

辺りは騒然とし、男の周囲から蜘蛛の子を散らしたように逃げ惑う人々。


私はその男から視線を逸らさずにずっと見ていた。

男が私を見つけニヤリと笑い、そのまま私の方へと駆け寄ってくる。



私は全神経を集中させた。


走る勢いのまま突き出される鈍い光をもった刃物が近づいてくる。

身体を翻し、その刃物を持つ手首を掴み、その勢いのまま男の身体を誘導する。

バランスを崩した男が息を飲むのと同時に手首を返し、投げ飛ばした。


小さく呻いた男を腹ばいにさせ、刃物を取り上げる。

男の右腕をまっすぐに伸ばしたまま、地面に突き刺すように押し付ける。

そしてその肩口に左足を乗せ全体重をかけて動きを制した。


「はい、そこの君、警察に電話!」

右手持つ刃物を目を丸くする若い男の子に向けて、指示を出す。


「誰か怪我してない?大丈夫?」

周囲に向けて声をかけていれば、下で動き出した男。

私は更に強く右肩口を踏みつけた。


「ちょ、動くな!観念しなさいよ。刃物持ってるの私だってわかってるの?」


「あ、そこの体格のいいお兄さん、こいつの腰に乗ってやって。すぐに警察来るから」

人のよさ気な体格のいいお兄さんが腰に座れば、
男もその圧し掛かる体重に諦めて身動きを止める。


『とんだ週末になったもんだな~』と一つ溜め息を零して、警察の到着を待っていた。






警察が到着してから近くの交番へと一緒に赴き、状況などを伝え、
私が解放されたのはそれからしばらくたってからのことだった。



ふぅと一息つき、外へ向かおうとすれば不意に『あ、さっきの!』と声をかけられた。


「警視庁の捜査二課の天王寺や」


「同じく八千草です」


「…どうも」

軽く頭を下げれば、八千草さんという人がふわりとした笑顔を私に向けた。

横にいる天王寺さんという人は私を見て、何だか腑に落ちない顔をしている。



「この度は犯人逮捕にご協力いただき、ありがとうございました」


「ぃえ、私は何も…」


「何もしてなかったら犯人捕まるかいな」


「…まぁ、投げましたけど」


「…華奢やな。ホンマに自分がアイツ投げ飛ばしたん?」

天王寺さんの疑うような目で見下ろされて、ちょっと感じが悪い人だななんて思った。


「はい」


「信じられへんなぁ」


「まぁ、うちの華ちゃんみたいなタイプかもしれないですよ、豊さん」


「…自分も柔道やってるん?」


「私は合気道です」


「ワオ!合気道!!自分から攻撃することなく、相手の力を利用して相手を倒すという武道ですね!」

合気道と答えた途端にテンションが上がった八千草さんにちょっと驚く。


…「ワオ!」って。



「…そう、なりますね」


「かっこいいなぁ!!」


「俺イマイチ合気道って信じられへんのやな~」

キラキラ目を輝かせる八千草さんの横で、少し首を傾げながら眉根を寄せている天王寺さん。


「…そう言われてましても」

実際、合気道はそう思われることが多いし、実際やってみたりしないことには分からない人が大半だろうなと思う。


そんな時、天王寺さんの口角が不意に上がった。


「例えば…こうされたら?」

向かい合っていた私たち。

一歩私に近づいた天王寺さんの右手が私の右手首を掴む。

掴まれると同時に外側に手を巻き込みながら、天王寺さんの手首を掴み、下の方向に力を押し付けた。


「いててて!!!痛い!痛い!」


「わはははは!!!」

途端に顔を歪めて叫ぶ天王寺さんとそれを見た八千草さんが嬉しそうに大声で笑う。


「いったー…。自分、今本気やったやろ?」


「そんなこと…」

軽く睨みつけてくる天王寺さんに私は横に顔を振っていると、
後ろから誰かが駆け寄ってくる音がした。








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はいー。こんな感じで始まりました、特捜のお話、2作目。



宜しければお付き合いください。


あ、ノムノムは出してません。


だって全部持っていかれる可能性がありますから!!(`・ω・´)






みふゆ