前回の記事でも紹介しましたが、
FairewindsAssociates(フェアウインズアソシエイツ)という
原子力の安全性について研究している非営利(ボランティア)団体を組織している
Arnie Gundersen(アーニーガンダーセン)氏について。

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原子力業界で39年の経験と知識を持つ彼の
事実に基づいた冷静な分析

かなり正確で信憑性があると
米国内および、世界的でも評価されており、
様々なメディアから
今回の原発事故に関する見解を求められています。



私は3月の地震発生直後から、
たびたびテレビに登場する彼のインタビューや
フェアウインズのウェブサイトを見ていますが、
彼の状況分析はいつも冷静であり、極めて信頼性が高いと判断しています。

アーニー氏の意見は楽観的なものではありませんが、

彼が言ったことは
大体2週間~1ヶ月ぐらい経ってから
東電や日本政府がポツポツと「いや~実は....」白状しはじめる


というパターンを
今まで私が何度となく実際に目にして来ました。

汚染水の流出の危険性についてもアーニー氏は
3月の時点で警告していましたし、
炉心溶解についてもそう。

東電&日本政府が1~3号機のメルトダウンについて発表した時も、

な~にを今更、言っちゃてんだ?
そんなのもう世界中の誰もが知っているよ!」


と鼻で笑っちゃってましたね。

今日はそのアーニー氏が6月3日
Chris Martenson(クリスマーテンソン)氏との
ラジオインタビューで、
かなり今後の対策に役立つと思われる情報を
いろいろ話していたので、
ちょっと長いインタビューですけれど、
忙しい方でもさーっと読めるように、
分かりやすくその概要を何度かに分けて紹介します。

フェアウインズアソシエイツのサイトからインタビューの録音を聞いたり、
文字で読んだりすることができます。

フェアウインズアソシエイツのウェブサイトはこちら

記事:インタビュー記事パート1

記事:インタビュー記事パート2

まず現在の福島原発の状況についての、アーニー氏の見解。

Arnie Gundersen:
Well the little bit of physics here is that even when a reactor shuts down; it continues to churn out heat. So you have to keep a nuclear reactor cool after it shuts down.


少し物理学的な話になりますが、たとえ原子炉が動いていない時でも、核燃料は熱が出し続けます。ですから原子炉を停止した後でも、核燃料を冷やし続けなくてはならないのです。


地震発生後、福島の原発では停電が起こり、
津波のせいでディーゼル発電機も壊れた為、
原子炉の冷却ができなくなり、
応急措置として海水を注入して冷却しようとしました。


◆1号機の状況◆
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水素爆発が起きたことによって、
3月の時点で核燃料が外側1200℃、
内側は1900℃という高温になり、
溶けて原子炉の底に落ち
塊となった。

この塊は外側は
注入された海水によって
冷やされるものの、
海水に触れない塊の内部温度は
2760℃と高温のため、
原子炉の底を突き破り、
格納容器の底へ落ちた。



注入されている海水は、
格納容器のどこかに亀裂が入っているため、
この核燃料の塊に直接触れて高度に放射能に汚染された水が
現在も、格納容器の外へ流れ出ている、または水蒸気として出続けている。




◆2号機の状況◆
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1号機と
ほぼ同じような状況。















◆3号機の状況◆
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Arnie Gundersen:
Unit 3 may not have melted through and that means that some of the fuel certainly is lying on the bottom, but it may not have melted through and some of the fuel may still look like fuel, And it's possible that when the fuel is in that configuration that you can get a re-criticality.

3動機はメルトスルーはしていないと思います、幾らかの核燃料は溶けて圧力容器の底に落ちているかもしれませんが、幾らかの核燃料はまだ原型をとどめていると思います。このように核燃料がその形状をまだとどめている状態の時は再臨界が起こりえます。


また3号機の別の問題としては、圧力容器の底が割れて、中身が飛び出す危険性があるということです。そうなると今後、激しい水素爆発が起こる可能性があります。

◆再臨界が起きている?!◆

Arnie Gundersen:
It's also possible in any of the fuel pools, one, two, three, and four pools, that you could get a criticality, as well. So there’s been frequent enough high iodine indications to lead me to believe that either one of the four fuel pools or the Unit 3 reactor is in fact, every once in a while starting itself up and then it gets to a point where it gets so hot that it shuts itself down and it kind of cycles. It kind of breathes, if you will.

そしてこれは1号機から4号機のプールに関しても同じで、
現時点でどのプールでも臨界が起こりえます。
高い濃度のヨウ素が今でも頻繁に検出されているという事実から、
私は3号機か、もしくはどれかのプールで再臨界が起きていると推測します。


◆問題の4号機◆
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地震発生当時、4号機は停止していました。
すべての核燃料は取り出され、
燃料プールの中にありました。

言い換えるとすべての核燃料は
格納容器&圧力容器の外にあったということです。

4号機が停止したのは去年の11月でしたので、
燃料はまだまだ熱をだしています。

燃料プールに何かが起こって
これらの燃料がむき出しになれば、
放射性粒子によって引き起こされる
将来的な癌を発症させて
10万人以上の人を殺すことになるでしょう。

私が今一番心配しているのは、この4号機です。
燃料プールは最上階にあり、もしも建屋が今後、
倒壊したら核燃料が地面に落ちてむき出しになり、
放射能を出しているという状態
になります。

Arnie Gundersen:
The other things I am telling friends in Tokyo is keep your eye on Unit Four. If there is an earthquake and Unit Four topples don’t believe the authorities you are well beyond where science has ever imagined and it is time to get on a flight and get out of there.

私は東京の友人に4号機から目を離さないように言い続けています。
もし今後また大きな余震などが起こって4号機が倒壊したら、それが東電であれ、政府であれ、原子力の権威ある組織であれ、何を言われようとも決して信用しないこと。こんな自体は今までどんな科学者達も想像さえしなかった自体なのですから。その時は飛行機に乗って日本を出なければならない時です。


次回の記事では、このラジオインタビュー後半部分で
アーニー氏が日本とアメリカ西海岸の汚染状況について、
被爆を避けて生活する方法などについて語っている部分を紹介します。