この前何気なく見てたテレビで取り上げられていた。


司法試験に合格し、弁護士としてバッチを持っているが

殆ど仕事が無く悩んでいる弁護士の話だ。


そもそも紛争が無ければ弁護士は要らない。


逆に言えば弁護士が減れば減るほど紛争は減る。


弁護士が増えれば増えるほどしょうもない紛争が増える。


小泉政権時代の規制緩和で

弁護士が広告をうてるようになった。


ちょっと前は電車内の中吊りぐらいでも

「おー。弁護士事務所が広告うてるんだぁ。」なんて

思ってたら最近ではテレビCMまでアイドル使って派手にやる始末。


一番金になる仕事が

サラ金の「過払金返還請求」だ。


これははっきり言って超儲かる。


サラ金事業者にとっては、どうにも勝てない訴訟であり

弁護側の立場で言ったら、100%なんなく勝てて

結果弁護料がじゃぶじゃぶ入る。


コールセンターを用意して

効率的にオペレーションしている様をみていると

人様の商売にとやかく言いたくは無いが

一体どうなんだろうか?と首を傾げたくなるものだ。


何ヶ月か前に許せない新聞記事を見た。


この過払い金請求の弁護報酬を所得申告しない

弁護士が100人近くに調査したところ8割程が該当したと言う

日経新聞の記事を読んだ。


中には5年間で一億円近い弁護報酬を無申告だった弁護士も居たとか。


正義の名の下に、難解な司法試験をクリアし弁護活動を志したのであろうが

結局てっとり早く商売できるのがサラ金事業者に対しての過払金返還請求

と言う事案と言うのもなんともやるせない話である。


勿論一部の弁護士だけの話であり

正義感と使命感をもって、サラ金で悩んでいる人達の為に

日々奮闘している弁護士さんが沢山いらっしゃると言う事も補足します。



そしてこの事案もそろそろ飯の種が少なくなってきたのだろう。


次のターゲットは企業に対して

未払残業手当の支給請求だとか。


世の中の中小企業で、残業代が適正に支払われていない会社なんて

腐るほどあります。

つまりそこで従事する労働者の多くが飯の種になると言うのだ。


このニュースをみてとても嫌な気持ちになった。


例として取り上げられていた会社員の行動を追った。


その会社員は毎日18時までの終業時間に対して

30分前後ぐらいの残業?をして居たらしい。

目の前の電話に表示されている時刻を撮影し

それを証拠として提出し、その会社を退職後

未払残業を請求したと言うのだ。


しかも時間がとっても微妙だ。


18:12とか 18:06とか。


その18時から分単位で飛び出た時間の合算を

残業時間として残業代の支払いを要求してるのだ。


日本の労働基準法ではこのケース

労働者の方が守られる法律になっている為

指摘されれば事業者は残業代を認めなければならない。


しかし倫理的に見て、この様なケースで

残業代の支払いを全ての労働者が求めたら

企業はまともに事業活動をする事が不可能になる。


仕事の無い弁護士が増えるとこうした事案が大量に増え

企業の競争力が失われる。


法律で決まっているんだから、企業は当然守るべきだ。


と言うのが正論かもしれないし、正論でなければならない。


しかし日本の労働基準法ははっきり言って「変」である。


戦後まもなく制定された労働基準法が現在に至るまで

大きな概念が変わっていない。


労働者が弱かった時代に作られた法律は悪質な

事業者から労働者を保護する目的で法律を作った。


しかし現代社会では労働者の職業選択が非常に楽になり

又情報化の進化により劣悪な環境であればいつでも転職

しやすい環境が整っている。


そんな現代と戦後におかれた状況と同じ価値観で

法律が存在してるのが変だと僕は思う。


僕は日本人に生まれて一番誇らしいと思うことは

日本人は世界最も勤勉な国民性であると信じている。


こんなに真面目で。そして礼儀や協調性を尊重する

国民性は世界に例がないと思う。


その国民性が、こんな小さな島国でありながら

世界でも有数の経済大国になった結果だと思うのだ。


話がちょっと飛んでしまったけど

そんな日本人の良い所が、ちょっとづつ失われて

しまっているような気がしてならない。


どの業界においても


「志」を忘れないで頂きたい。


日本人の誇りを失わないで頂きたい。



なんかちょっと○翼っぽくなってしまったのですが

日曜朝から暑苦しくてスイマセン。。。