≪続きを読む≫
光GENJIといえば、ジャニーズタレントでもっとも人気があったグループといわれている。……
そんな光GENJIだが、アイドル業界の掟はもとより、なんと日本の法律をも動かしたというから恐れ入る。
光GENJIがCDデビューした1987年までは、義務教育中の者が、午後8時から午前5時までの、夜間から早朝までの時間帯に労働することは、労働基準法で禁じられていた。
例外も通用せず、中学生のテレビ出演は午後8時までとされていた。
この頃、アイドルが出演する番組といえば歌番組。その一つが『ザ・ベストテン』(TBS系)だった。
ところが、生放送の同番組の開始時刻は午後9時。
視聴者からのリクエストでランキングが決まる歌番組だったが、中学生のアイドルが支持されても、労基法に基づいて生出演はできなかった。
絶大な人気を誇っていた当時の光GENJIメンバーでは、佐藤敦啓(現在は佐藤アツヒロ)と現在は芸能界を引退している赤坂晃が、その規定に引っかかった。
そのため『ベストテン』には、七人のメンバーのうち彼らを除く五人が出演していた。
番組やジャニーズ事務所にはファンからの苦情が殺到していたという。
しかし翌88年、労働省から「その人の提供する歌唱、演技などが基本的に他人によって代替できず、芸術性、人気等当人の個性が重要な要素となっていれば、午後8時以降でも働くことは認める」という通達があった。
後にこれは、業界関係者の間で「光GENJI通達」と呼ばれ、今なお語り継がれている。……
日本国憲法第27条第2項で「児童は、これを酷使してはならない」とされているため、労働基準法第第61条で、年少者の深夜労働制限が定められています。
「光GENJI通達」は、この年少者の深夜労働の解釈として、労働基準局長名で出された通達です。 (昭和63年7月30日、基収355号)
以下の4要件を満たす者は、表現者であるとみなして、労働基準法上の労働者にはあたらないと解するものです。
1 当人の提供する歌唱、演技等が基本的に他人によって代替できず、芸術性、人気等当人の個性が重要な要素となっていること。
2 当人に対する報酬は、稼働時間に応じて定められるものではないこと。
3 リハーサル、出演時間等スケジュールの関係から時間が制約されることはあっても、プロダクション等との関係では時間的に拘束されることはないこと。
4 契約形態が雇用契約ではないこと。
ファンの声が光GENJI全メンバーの深夜の生出演を可能にしたわけで。
その是非はともかく、声をあげることで社会を変えることができる、という例としていいかも。
下記の画像をクリックしてくださると、
ランキングのポイントが入ります

励みになりますので、よろしくお願い致します
