PRESIDENT (プレジデント) 2016年6/13号/著者不明
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↑「福が舞い込む、神様に好かれる 名家の家訓
緑茶・伊右衛門の福井家
福寿園会長 福井正憲」より
福寿園は今年で創業226年目、福井家は創業者の福井伊右衛門から数えて、私で8代目になります。……
福井家の家訓「無声呼人」、文字通り、「声なくして、人を呼ぶ」……
戦後、バナナの叩き売りというものがありましたが、そうしたかけ声で売るのではなくて、良いものは自然に売れていく。
逆にいえば、徳を積むこと、自分の磨くことによって人が集まる。
お金を儲けるというより、商品にも徳や品格が必要であり、それがあれば、自然と商売は成り立つという意味が込められています。
そして、もう一つの家訓と言うべきものが、「つもり十訓」※です。……
※「つもり十訓」
多いつもりで 少ないのが分割
あるつもりで ないのが財産
ないつもりで あるのが借金
深いつもりで 浅いのが知恵
浅いつもりで 深いのが欲
高いつもりで 低いのが見識
低いつもりで 高いのが腰
儲けるつもりで 損するのが商売
飾るつもりで 剥げるのが嘘
隠すつもりで 顕れるのが悪事
実はこうした家訓はすべて「今日の利益のためよりも、明日の利益のために何をしたか」ということを実践するためにあるといっていいのです。
サントリーさんから最初に「伊右衛門」のお話をいただいたときも、一度断りました。……
そんなとき福寿園の歴史を振り返っていると、その時代に価値ある企業であったからこそ、生き残ってきたのだと再認識しました。
単に守るのではなく、その時代に価値あるものを提供してきたからこそ今日がある。……
「ペットボトルが売れるからやりましょう」だったら、うちがやる必要はなかった。
でも急須離れがあって、「急須で出すのに近い味をペットボトルでも出したい」というお誘いだった。……
私のところには今も様々な会社からビジネスの誘いがやってきます。
では、そのときの判断基準は何か。
やはり会社を存続させるということです。……
もう一つ大事なことは、お金を儲けようとあまり思わないことです。……
社会に貢献しなければならない。
私はそれが人間の生きがいであるし、そのプライドが大事だと思っています。
ペットボトルでお茶を買う時は、「伊右衛門」にしよう。
そう思いました。
商品にも徳や品格を必要とし、社会のために価値あるものを提供しよう、という企業姿勢に惹かれて。
名家や創業○年と長く続くのは、それなりの存続理由があるからです。
すぐに廃業に追い込まれる企業ほど、単にお金儲けに走っているのでしょう。
「つもり十訓」も味わい深いですね。
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