愛は、国境を越えるか 入国管理の現実 | 御苑のベンゴシ 森川文人のブログ

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 そりゃあ、「偽装結婚」は、まずいのかもしれません。でも、愛のない結婚なんていっぱいあるでしょ、とは思います。
 http://ameblo.jp/mfb1991/entry-11876145450.html

 でも、「結婚ビザ」を取得する為に「偽装結婚」する、というのは、バレたら許すわけにはいかない、というのが国家としてのスタンスでしょう。
 彼女は、そもそも、長いこと日本に住んで、日本語の読み書きも、下手な日本人より上手、変換能力も法廷通訳より上、という努力家です。それでも、結婚しないと、安定して日本で仕事することはできない。故に、お金の欲しい元相撲取りに代金を払って「偽装結婚」をしました。

 しかし、その後、本当に結婚したい日本人男性と出会ってしまったのです。さあ、どうしよう?偽装の結婚何てしなければよかった、でも結婚ビザは取得してしまった・・・なんて悶々としているうちに、「発覚」し、逮捕。その後、起訴→刑事裁判→警察の代用監獄から東京入管へ→退去強制命令発令。

 そんな状況に対して、私は、強制命令にも口頭審査に立会い、仮放免の申請をし、さらに、退去強制に対して取消訴訟の提起、さらに、偽装結婚を無効にした上で、本当の結婚をする(これが思ったより、手続きを進めるのが大変でしたが)等、あくまでも、日本でちゃんとした結婚をし、真面目に暮らしたいというアピールをし続けています。

 しかし、先週、品川にある東京入国管理局から茨城の牛久というところにある入国者収容所に移されてしまいました。
 夫は、東京入管には、毎日通い続けていました。毎日です。牛久は・・・東京からは遠いです。キツいなあ・・・。

 強制送還されてしまえば、まず、日本には入国できない、これが現実です。だから、なんとか仮放免を勝ち取りたい・・・しかし、既に、逮捕から8ヶ月、ずっと勾留・収容されての生活、そして、そこに通い続ける生活は大変です。愛が試されます。

  う~ん・・・。国は、入国管理には神経を尖らせて、コントロールしていると思います。90年代の始めまで、日本にはたくさんの超過滞在のイラン人労働者が居ました。使い勝手のいい労働力だったからでしょう。バブルがはじけ一斉に取締を厳しくし、一掃しました。
 今、また、近隣諸国との関係の変化により、入国管理の厳しさは変化しています。あまり、法的な規則性なく、行政裁量、つまり、国の思惑が大きく影響するのが入国管理だと思います。

 いったい、弁護士に何が出来るのか・・・と思ってしまいがちですが、仲間の弁護士のアドバイスを得て、本人達が望む以上は、やれることは全部やっていこうと思います。