ケアマネジメントのめざすところは

利用者の自立を支援する、

ということで前回まとめたんですが、


「ケアマネジャーの資質向上と

今後のあり方に関する検討会における

議論の中間的な整理(H25.1)」によると、


①介護保険の理念である「自立支援」の

考え方が十分共有されていない


と、まとめられています。


人それぞれ「自立」のとらえ方がまちまち、

理念が一致していない、

だから共有されていない

ということになりますが、

その指摘には(なるほど)とうなづきます。


実際、現場にいる人間からすれば、

すべての人が「自立」に向かうことが

できるわけではなく、衰えていくばかり、

という利用者も大勢います。


人間が生物である以上、

「老化すること」は避けられません。

「できていたことができなくなる」

という経験の多い高齢者に

「自立を目指して頑張れ!」と

どんな人にも何の疑問もなく言える人は

よっぽど上昇志向の人か、

鈍感な人なのでしょう。


しかし、人間が生物である以上、

生存する欲求は誰にもあって、

食べる・出す、そのために動く(移動する)、

などといった生きるための動作を

自分の意思で好きなときにできる、

ということを誰もが望んでいることは

皆さんご承知でしょう。


生きたいけど必ず死ぬ。


そこに葛藤が生まれるわけですが、

話が横道にそれてしまうので

この辺で話を元に戻しますが。


介護保険の理念は「自立」を支援すること

にはなっているんですが、

現場では、どうもそういうくくりでは

当てはまらないケースっていっぱいあるようだ、

というのが、私の感触です。

だから、「自立支援」の理念は

いつまでたっても共有されないわけです。


それより、めざすところは

「自立」以外にもある、と考えたほうが

より自然で整理しやすいのではないかと

常々言っているんですが、

皆さん覚えていらっしゃいますか?^^