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「4×66×4論争」(論争自体の初出は、1972126日の朝日新聞)については、矢野健太郎氏も書いていました。(新潮文庫『おかしなおかしな数学者』1974年、119ページ以下)

名古屋のラジオ局から電話がかかってきて、意見を求められたので、「どっちでもい」と答えたら、その理由を1時間後に聞かせてほしい、そのままラジオで放送するから、ということで、1時間必死に考え、次のように答えたということです。

1人に4つずつ6人に配るには、まず鈴木君に4個、次の田中君に4個、‥‥という方法がある。その図があります。縦に4個のミカンを点線で囲んだ列が6列あります。

「このように考えたとすれば、必要なミカンの数は、4のかたまりが6つあることになるから、

 4×624

と計算するのが自然であろう。」


 しかし、つぎの方法もあるとして、まずミカンを1個ずつ6人全員に配り、つぎにまたミカンを1個ずつ6人全員に配り、このことを4回繰り返す。図があります。横に6個並んだミカンを点線で囲んだ行が4行あります。(前の図とは、点線の囲み方が違うだけで、ともに46列に並んだミカンの図です。)

「もし、こう考えたとすれば、1人に4個ずつ6人の人に配るのに必要なミカンの個数は、6のかたまりが4つあることから、

 6×424

と答えるのが自然ということになるであろう。」


そのことを、1週間ほどのちに、「遠山先生」に話すと、「矢野君はやっぱり算数は素人だね。実際、矢野君の言うように考える子がときどきあるんだよ。われわれはこのような配り方を、カード式配り方とよんでいるがね」と言われ、「いやしくも数学の教師たるものは、乗法の交換法則6×4=4×6に対してもここに述べたような二つの方法による説明を知っているべきである、ということであった。」

と結んでいます。

『おかしなおかしな数学者』の「遠山啓」の章です。

もちろん、ここで、矢野氏は遠山氏を揶揄しているわけではありません。

この引用個所は、以前もどこかで触れたのですが、そのときはほとんど意識していなかったのですが、矢野氏も、かけ算の式の順番は、「1当たり量×いくつ分」となるのが「自然」である、という考えから、上記のように、6が「1当たり量」となる配り方を考えたのだな、ということを、今回再確認した次第です。

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