どくとるマンボウ・・・・
・・・狐狸庵先生

味の違いの分かる男


ネスカフェのこのキャッチコピーの

北杜夫氏が亡くなられた



小さいころから読書は好きだったんだけど
それまでは挿し絵や写真が入った本だったのが
初めて単行本なるモノを読んだ作品が彼の「どくとるマンボウ昆虫記」
それが中学校入って最初の夏。
すっかりマンボウファンになってしまい彼の過去の作品を読み漁った覚えがある

エッセーやショートショート、娯楽小説ではひねくれながらもウィットに溢れた作品が多く
その反対に純文学も表現できる北ワールド。

たまたま近所の方が斎藤家とご親戚でお会いする機会もあり
ミーハーそのままで新書にサインして頂いた事も度々。
その頃、躁期の真っ最中で日本を独立してマンボウ・マブゼ共和国なるものを建国されてて
お宅に伺った時にパスポート見せろ言われたり(笑
帰りにはおみやげにマブゼ共和国の通貨紙幣を頂いて今でも大切に持ってるよ


彼の作品だけに留まらずエッセーに登場するご友人達の作品も手にした
遠藤周作、辻邦夫、なだいなだ、奥野建夫、星新一、畑正憲、阿川弘之や
吉行淳之介、開高健、川上宗薫。
アメリカに移った後も叔母に頼んで北氏はもちろん、彼の知己の作品を送ってもらったなぁ・・・
後者3名は流石にお願いしても送ってもらえず(笑
・・・でも中学生のオイラはなんでダメなのか分からずに
夏休みに帰国した時に購入してみてビックらこいたの思い出した
思春期まっただ中のオイラに性を目覚ませてくれたのは北氏がきっかけだったのかもね
PlayboyやPenthouse誌のようなソフトなモノから
ガチのHustlerやCherryなぞ云う雑誌がティーンエイジャーでも簡単に入手できるのに
宗薫の活字で高まってたかもwww


彼の知友関係だけでなくて
北が陶酔している作家トーマス・マンも読み漁ったなぁ
ペンネーム「杜夫」のきっかけにもなったトニオ・クレーゲルや魔の山、ヴェニスに死す。

それに三島由紀夫も・・・太宰も・・・



なんだかんだで
興味ある作家はとことん読むって習慣づいたのが北杜夫のおかげだったのかも知れない
けどおかげで気になる作家見つけたら過去の作品から読破して
新作は必ず読むので本を置くスペースが・・・orz
去年、大掃除した時おおまかに数えたけど
我が家には約1500冊の単行本、1300冊以上のハードカバーが(苦笑
地震あったら瓦礫じゃなくて本の下敷きになるだろうな(本望じゃ~




馬事公苑で中学生のオイラに株や競馬の講釈してくれて
ありがとうございました!


本を読む習慣をオイラの中に植えてくれて
ありがとうございました!


何より北杜夫を通じて色々な作家に出会える機会を与えてくださって
ありがとうございました!



安らかな眠りをお祈りいたします









ps. 杜夫=もりお=モリオ
誰か「森のモリコとモリオ」って小説書いてた娘いたよね(笑