7~8年前から、パンを置いてもらえるところを探しては、置いてもらっていた。
わかってもらえるようになるまでは時間がかかった。
店内の目立たない置き場所。それでも短時間で焼きあがるよそのパンと同じところには置きたくなった。
「いつか、きっとわかってくれる方がいる。」
今のように「天然酵母パン」が流行りものではなかった。
やっと売ってもらえる店を見つけても出す場所、出す場所、隣りには価格も安くて、フワフワのパンが置いてある。
ウチのは見かけも小さくて、堅い。
価格も倍する。
当然、売れ残る。
安い価格で出せる程、安い材料は使っていない。
売れ残っても割引しない。
お金は無いクセに
材料は品質は落とさない。
店の責任者と言い合ったこともあった。
その人はウチのパンを食べもせずに
「商品」として扱った。
食べればわかる、食べなければわからない。
堅いパンを自分の生活の中で工夫して食べてもらいたい。
一般のパンに比べ、 価格は倍するウチのパンは空き腹を満たすだけのガブガブ食べる菓子パンではない。
私が「ちぎり食パン」を薦めるワケはどんな食べ方もできるから。
もう一つは、分けて食べることができるからだ。
よく噛んで、ゆっくり味わってほしい。
家族で分け合って食べるそのわずかな時間を大事にしたい。
(決して、スーパーのパンを買うなと言っているのではないよ。
私だってメロンパン食べたい時は買う。
食べてがっかりすることが多いけどね。)
マツバヤさんの担当の方は、
「こういうパンを求めているお客様が必ずいらっしゃる」と、何度もウチに口説きにきた。(笑)
その熱意に負けた。
大事に作ったパンを大事にしてくれる店にパンを置くことができる。
大事に食べてくれる方のところにパンは喜んで行くことだろう。
そして、パンを喜んで食べてもらえれば、パンは喜んであなたの命を支えてくれることだろう。
想像するだけで、楽しいね~っ(^o^)
じゃ、今日も喜んでパンを焼かせて頂きま~す。