著者: 飯塚 訓
タイトル: 墜落遺体―御巣鷹山の日航機123便

勝手に採点 ☆☆☆☆☆

航空機事故としては史上最悪の惨事となった日航機123便墜落事故。
遺体の確認班長を務めた著者が綴る壮絶なまでのドキュメンタリー。

決して涙なしには読めない・・・。

航空機事故の悲惨さ、痛ましさは想像を絶する。

人間の肉体はこんなに脆いものか・・・。

遺族の方々の救い難い深い悲しみと警察官、医者、看護婦などの
仕事の領域を超えた奮闘ぶりを目の当たりにして言葉を失う・・・。

お子さんの犠牲者やお父さんが家族に宛てた走り書きの遺書など
胸に響く場面が数多い。

ああいった墜落は免れない極限状況において、自分の人生に感謝
し、家族へメッセージを残せる勇気と愛情に敬意を表する。

そもそも「沈まぬ太陽」に感銘を受け、事故に関する文献を読ん
でみたいと思っていたところ、この書に巡り会った。

航空会社の経営者、社員は、絶対に繰り返し読み続け、乗客の安全
確保をしっかり胸に刻んで欲しい。

ボイスレコーダーに残された機長の絶望に満ちた一言を忘れない
ためにも・・・。

亡くなられた方々のご冥福を心よりお祈り申しあげる。

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