東西冷戦のはざまでモントリオールに咲いた一輪の白い花 妖精コマネチ | 銀河の渚 Dreamscape
1976年のモントリオール・オリンピックは
ルーマニアの白い妖精、ナディア・コマネチが
彗星のように現れ、10点満点を連発して
それまで金メダルを独占していた体操王国ソ連を
打ち負かした年である。
そしてわずか14歳のコマネチは
白い妖精と呼ばれる
世界のアイドルとなった。
当時のコマネチの人気は大変なもので
「コマネチのテーマ」なる音楽まで発表され
これがまた大ヒットした。
しかしこの後、彼女のたどる人生は
壮絶な悲しみに満ちたもので
ベルリンの壁崩壊と東西冷戦の終結まで
彼女の苦難はつづく。
彼女がやっと安息と幸せをつかんだのは
祖国を捨てる覚悟をして
歩いてルーマニアを脱出し
アメリカへ亡命してからである。