その1164 崩壊寸前
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今日一日、先週の休日出勤分の振替休暇。
午前中は、体調管理もかねて、かかりつけの病院へ。
混雑を避けて、午前の受付終了時間間際・・・と、思ったのであるが、意外にもかなり混んでいる。
昨日、臨時休診だったそうである。
まあ、私も今日は急ぎの用があるわけでもないので、座って待つことにする。
それでも、20分ぐらいで名前を呼ばれる。
先生となんやかやと話ながら、診察終了。
会計を済ませて、スリッパから自分の靴に履き替える。
この病院のスリッパは、まとめて消毒殺菌するためか、履き終わったものを返す場所が決まっている。
やや浅めの網カゴに放り込んでおくのだが、混雑のあとの終了間際、スリッパが山積みになっている。
積み木のように四角いものなら、きれいに積んでおけるのだろうが、スリッパではそうもいかず、表になったり、ひっくりかえっていたり、すき間に突き刺さっていたり。
で、そのスリッパの山のちょうどてっぺんに、一足(つまりは片方)のスリッパがいまにも滑り落ちそうな状態で乗せてある。
この上に私がスリッパを置いた時には、この山は多分崩壊するだろう。
それなら、カゴの外においておけばよいのであるが、受付の人の視線がきになり、やはり「指定の場所」へ返さねばという、一種の脅迫観念に包まれる。
この山が崩壊すれば、多分、私がイチから積み上げねばならないだろう・・・病院での使ったあとのスリッパ・・・まあ、これをそんなに気にするタチでもないが、できれば、触らないにこしたことはない。
ましてや、靴箱のところはエアコンが効いておらず、暑い。
で、スリッパをぬぎ、そっと山の上に積む。
緊張で汗だくだ・・・手が滑ったら大変なことになりかねない。慎重におく。
なんとか、崩壊を免れた。
今度はもう片方のスリッパ・・・まさに「あと一歩」である。
気分は9回2アウト満塁、バッター、ブラゼルを迎えた岩瀬をテレビでみているような心境だ。
大丈夫、多分大丈夫・・・
そんな私の後から出てきたおばさんが、ポポイのポイッ、とスリッパをカゴの上の山をめがけて放り入れた。
軽く崩れるスリッパの山・・・気にせず出て行くおばさん。
受付の人が、カウンターから靴箱のところに、片付けに出てきた。
「スリッパ、そのあたりに置いておいていただければ結構ですよ」
なぜか滲み出た脂汗を拭きながら、軽く頭を下げて、スリッパを置いて、私は立ち去った。