前回は、”塩麹の人気の秘密
”について少しお話しました。
今回はその第2弾として、
塩麹に含まれる成分「酵素」について考えてみましょう
最近、「酵素食品」が体に良いということで、
サプリメントや酵素ドリンクなどさまざまな形態で販売されていますが、
実は塩麹などの発酵食品にも「酵素」は含まれているんです。
でも、「酵素」ってなに
体内ではどんな働きをしているの と疑問に思う方も多いかもしれません。
酵素には、消化酵素(体外酵素)と代謝酵素(体内酵素)の2つがあり、
●消化酵素は、食べ物(栄養)を消化吸収する際に
●代謝酵素は、体内で代謝という仕事が行われる際に
活躍しています。
酵素はタンパク質でできており、
本来どちらの酵素も自分の遺伝子(DNA)の情報から
自分自身で作るしかないものなのです。
では、外から摂った酵素はいったい何をしているのでしょうか
実は、食品から摂った酵素は、
私たちが自前で分泌している消化酵素のお手伝いをしてくれているのです。
身近なところで考えると、
大根おろしの酵素(ジアスターゼ)やパイナップルに含まれる酵素は
タンパク質の消化を助けるので、
焼き魚や酢豚などと一緒に食べることも多いですよね
しかし、ご相談の中では、
“外から摂った酵素が体内でも代謝酵素として働ける”
と思っている方が結構多いようなのです・・・
これは大きな勘違いです。
酵素食品は、胃や腸で消化酵素のお手伝いはできますが、
それはあくまで“体外”の働きを手伝うに過ぎません。
え~~~っっっ
胃や腸って体内じゃないんですか?という声が聞こえた気がしますので、
ここで説明させていただきます。
胃や腸は皮膚のように体の表面にあるわけではないので、
体内と思う方が多いかも知れませんが、
実は“体外(内なる外)”なのです
本当の意味での体内とは、“腸から吸収された先”のことをいいます。
話はもどりますが、
食品に含まれる酵素が、体内で直接代謝酵素の働きを助けることはできません。
なぜなら、体内で働く酵素(代謝酵素)は、
遺伝子(DNA)の情報を読み取って自分自身の力で作っていくしかないからです
確かに、消化機能の低下(消化酵素の生産能力低下など)している方が
酵素食品や発酵食品などの酵素を含む食品を摂取することは
消化機能を助けることにつながるかもしれません。
しかし、それは消化機能の根本的な改善につながるものではないので、
自分自身の消化機能を高めること(胃腸機能自体の正常化)の方が
優先順位としては先だと思います。
『良質タンパク・ビタミン・ミネラル』などは、
消化酵素(体外酵素)と代謝酵素(体内酵素)の材料として重要な働きをしています。
それだけでなく、胃腸の粘膜を正常化してその働きを向上させていくためにも
必要な栄養素なのです。
(もちろん、体全体にも必要ですよ。)
これからは、酵素食品を摂ると同時に
『良質タンパク・ビタミン・ミネラル』などの“酵素の材料となる成分”に
不足がないか、ということも気にかけていただければと思います
以上のようなことを踏まえて、
上手に酵素食品と付き合っていきましょう
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