「何故?を聴くことで変わること」
暴力…。
自らのカラダを使う暴力と、道具を使う暴力は全く違うものだと思っています。
親が幼子にいけないことを教える時の体罰にも賛否がありますが、叩く側の手も痛み、その加減を知るものです。
しかし、道具を使うときは、痛みの度合いが分かりません。
感情が高ぶり、興奮したチカラは、道具を思いがけない凶器に変えるものだと想像できます。
連日、報道されていた未成年の殺人事件に胸が痛みます。
報道では被害者は「○○さん」と伝えられていますが、まだ13歳。
写真の幼い笑顔を見ても、「○○君」と呼びたくなる年齢です。
環境…を考えると、大人の責任ということを誰もが感じたことでしょう。
私の子供も、ちょうど彼と同じ頃、13歳からいじめを受けていました。
ある日、「今、病院で脳波を調べていますので来てください」という学校からの知らせを受けて、初めていじめを知りました。
呼び出しを受けた中学2年生のその日まで、1年数か月の間、私はいじめを全く知らずにいたのです。
二人の同級生に頭を踏みつけられて、念のため脳波を検査したのですが、学校としても大きな出来事でしたので、その数日後、緊急会議が開かれることになりました。
子供と二人で夜の校舎に入ると、ちょうど加害者の生徒二人と廊下で顔を合わせました。
「こんばんは」と声を掛けると、「こんばんは」という返事が返ってきました。
会議の前に、「学校としては施設に移したいと考えていますので、相手の親を責めてください」と生徒指導の先生に言われました。
私は、挨拶を返した生徒を思い返し、「それはできません」と答えていました。
彼らと話したいと思いました。
教室には、関係する先生方と、二人の生徒と保護者が揃い、15人近くになっていたでしょうか。
重い空気が流れる中、こちらの発言を求められ、私は彼らに何故いじめを行ったのかを訊ねました。
「シカトしたから…」という答え。
なるほど、「無言になり、反応しない」わが子の短所に思い当りがあります。
しかし、本当の不満は、そのあと吐き出されました。
「お前たち」という教師の言葉を引き金に、「お前とはなんだ」と、学校への日頃の不満が爆発したのです。
特別視され、レッテルを貼られていた彼らの心の涙を見るようでした。
彼らにも、そうなるまでの経過があり、彼らなりのSOSがあったのです。
「卒業する時、あんなこともあったね…といえるようになろうね」
と、言った通りになった今…、乗り越えた息子を褒める想い出になっています。
昔と今は時代が違いますが、「いじめ」「いじめられ」どちらにも、大人が知るべき「何故」がありそうです。
モンスターペアレントや個人情報の保護などの問題もあり、家庭環境などの背景に触れにくくなっていますが、どの子に対しても大人がみんなで大切に育てる社会でありたいものです。
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