「"あまもっくら"はうどんの甘みを引き立てる」
信州の伝統野菜です。
伝統野菜は、地域で細々と食べ続けられることによって、その種と栽培を今に伝えたものです。
地産地消の食文化がそこにあります。
★ねずみ大根 http://www.town.sakaki.nagano.jp/sightseeing/W004H0000007.html
仕事帰りに、びんぐし湯さん館に寄り、「おしぼりうどん」を食べてきました。
ねずみ大根ならではの郷土食。
うどんのつけ汁が醤油の麺つゆではなく、辛い大根の搾り汁に味噌を混ぜたものです。
坂城町周辺で食べ続けられてきたおしぼりうどん。
小麦の産地と、伝統野菜「ねずみ大根」が暮らしの中で結びつき、食べ続けてきた地域農産物のコラボです。
大根の搾り汁をまず嘗めてみると、辛っ!
味噌を半分入れてみると、うどんを食べ続けるにはまだ辛く、全部混ぜてどんどんいけるつけ汁に。
「あまもっくら」といわれるねずみ大根の辛みは、味噌汁ひとり分くらいの味噌の量でその持ち味を発揮し、あとをひく味になっていました。
昔、海なし県の長野県では、だしを取る昆布や鰹節が手に入りにくく、醤油、みりん、砂糖も高級品だったため、この食べ方が定着したようです。
大根に含まれる「ジアスターゼ」は、でんぷん消化酵素であり、辛み成分の「イソチオシアネート」は、消化促進、血栓防止、がん予防などの効果があるとか。
伝統野菜、小麦栽培の歴史、機能性…、こうしてすっきり食べてみると、食文化としての淘汰のある中で残ってきた訳が分かります。
伝統野菜の振興は、日常の食がある中で、地元の誰もが知る野菜にすることが、取り組みの原点にありそうです。
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