診断による治療の違い | 仙台の往診鍼灸治療院 恵はり灸院ブログ

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皆様こんにちは。


今回は正確な診断で、結果がこうも違うのかと驚いたお話しを。


ある学生さんが手足の火照りがひどく、眠れないと相談してこられました。


これだけ聞くと、東洋医学を学んだ者なら誰しも「陰虚症状」(身体の体液成分が、身体の熱量よりも相対的に低下する事で、部分的な熱症状や乾燥症状を示す状態)を想像します。私も例に漏れず、その方は陰虚であると思いました。


腰痛も併発しており、腎の虚も伺えました。「腰は腎の府」といわれ、腰痛は腎の衰えと観てとれるのです。また、腎は水分代謝全般を管理します。


飲食を伺うと、ジュースが好きとのことで、水分よりもエネルギーになる糖分を取りすぎて熱量が多くなっているとも思いました。


ですので水分摂取をミネラルウォーターに切り替えるよう伝え、陰虚症状に対する治療をおこないました。


しかし後日伺うと、症状の変化は芳しくなかったのです。


また改めて、臨床実習でその方とお会いしました。すると症状は依然として改善しておらず、むしろ徐々に悪くなっているということで、改めてよくよく診断してみたのです。


舌診をしてみると、白くネバネバした苔が全体に付着していました。東洋医学では、舌の状態で全身の体液状態や冷えや熱の状態を知ることができます。


本来、陰虚の舌であれば熱に傾くため舌本体の赤味が強くなり、水分量が少ないため苔が少なく乾燥しているものなのです。


しかしこの舌は、乾燥しているどころか湿っぽい苔が全体についています。これは身体に余分な水分の停滞があることを示しているのです。


このことから、手足の火照りや眠れないのは陰虚ではなく、身体に余分な水分がたまることで中心が冷えており、体熱が外側に追いやられて火照りや不眠になっているとみました。


そこで水分代謝の捌きを円滑にする脾(東洋医学では消化器にあたる)に対する治療を中心とし、お灸も多様しました。中心の冷えへの働きかけと、脾の働きを活性化させるためです。


すると、手足の火照りが収まり、じわっと全体に出ていた汗も収まり、サラサラの皮膚になりました。治療後は眠くなり、このまま寝てしまいたい感じになったとのことです。表面の熱の収まりが感じられました。


翌日もお会いできたのでその後を伺うと、今までになく足裏の火照りがなくなり、ぐっすり眠れたとのことでした。


東洋医学の診断でも、間違えると効果がほぼでないという結果になるのです。逆に合っていると、明らかに結果が違います。


改めて、東洋医学の診断の大切さを知った体験でした。




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