土俵際の踏ん張り | 仙台の往診鍼灸治療院 恵はり灸院ブログ

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アーユルヴェーダや東洋医学、鍼灸や趣味の相撲などの記事を書かせて頂いております。

皆様こんにちは。恵はり灸院 院長です。


今回も相撲のお話です。


相撲はシンプルだからこそ、非常に奥深く、また全てに通じるものが多々あると思います。


私自身、相撲から学ぶことは自分の人生観に非常にプラスとなっており、今までとだいぶ価値観が変わったように思います。


特に私の中で大切にさせて頂いているのが、どんな時も最後まで諦めない姿勢です。


力士たちの土俵際の踏ん張りは、見ていて手に汗にぎるものがあります。


どんなに絶体絶命でも、決して諦めず指先で踏ん張る姿勢に、「これだー!」と、人生の極意を見出した気が致します。


色んな方々や、色んな教えの中で、「諦めたら終わりだ」という言葉を何度も聴いてきました。


確かにその通りだと思っていたのですが、腑に落ち切らず、頭でわかったつもりになっていたのが正直なところです。


ではどこまでがんばったらいいのか?諦めないってどういうこと?と、「諦めない姿勢」というものが正しく理解できていなかった私です。


ですが力士たちが土俵際で踏ん張る姿をみて、その意味がとてもよくわかりました。


最後まで諦めないとは、その時できる限り最大限の努力をすることで、「決して力を抜かない」という意味なのだと理解しました。

たとえ負けるとわかっていても、相手の力で出されるまでは決して自らの力を緩めない。これが、「最後まで諦めない」姿勢なのだとわかりました。


それが分かった時、私は今まで運命とか事の流れとかのせいにして、最後まで力を緩めないという姿勢を全くしていなかったことに気づきました。


「もうこの状況は終わりだ」と思うとさっと切り上げてわざと一段落させる。そんな姿勢だったように思います。


これでも次のことを考えて自分なりに最善を尽くしていたわけなので、自分なりにはベストを尽くししていたつもりでしたが、力士たちの姿勢をみて、私は全然最善を尽くしていないと思いました。


最後の最後まで、全身全霊で力を振り絞って事に当たる。これが本当に諦めない姿勢であり、最善を尽くす姿勢なのだと思いました。


その際の結果は実は関係なく、いかに最後まで力を出し切ったかが重要なのです。


実際力士たちが土俵際、最後まで力を緩めなかったか、観ている側ははっきりとわかります。

その姿勢に観るものは皆感銘を受けるのです。


逆に力を緩めたらすぐにわかります。「あ、力抜いたな」と思います。

気持ちはわかりますが、人の心はうたないのです。


人の心をうつような仕事や生き方、それは最初から最後まで、全身全霊でやりきる姿勢なのだと、相撲を通して知ることができました。


結果ではなく、人はその姿勢に感銘を受けます。

そしてそれだけの取り組みをしてたら、結果は自ずとついてくるのです。


私の生き方、そして鍼灸師の仕事にこのことをすり合わせるなら、全身全霊で相手のことを心から大切にもてなすことに尽きます。


終始手を抜かず、「どうしたらもっとこの方に良い接し方・良い仕事をさせて頂けるだろうか。」ということです。


たとえどんな反応をされても、土俵際、決して諦めない姿勢で、最高のもてなしができるように、心技体を磨いていきます。


このことに気づかせて頂いてから、前より喜んで頂ける仕事や接し方をさせて頂けているように思います。


相撲道は人生の道ですね。日本に生まれてよかった!