前回の記事の要領で調査分析から洞察を導き出し、それに基づいて戦略を練ったら、具体的な計画策定の段階です。この段階で、いきなりタスクの羅列をし始める方も少なくありませんが、それは適切でありません。
特に自国の市場・顧客以外向けのビジネスの場合、とりわけ戦略的かつ体系的に進める必要があります。それには、主なマーケティングのフレームワーク・理論や手法を活用するのが賢明です。
まず、自社のビジネスや製品・サービスのポジショニング(業界や市場における位置づけ)を定義ください。例えば、ぜいたく品vs必要品、ニッチvs大衆向け、上位の価格帯の諸規模vs中間から下位の価格帯のボリュームゾーンといった具合に整理してみてください。
ポジショニングによって、ターゲッティング、つまり顧客のセグメント化(顧客を市場特性に合わせてグループ分け)した後にどの顧客セグメント(顧客のグループ)を狙うのかが決まります。これは、マーケティングの戦略および計画策定・実行に非常に重要です。
ターゲット、つまり狙う顧客が明確になってこそ、マーケティングで良く言われる「マーケティングの4P = Product(製品)、Price(価格・値付け)、Place(チャンネル・流通網)、Promotion(宣伝販促)」を具体化することができます。
具体的なタスクに落とし込み、スケジュールを組み、役割分担も決め、項目別のコストも算出していくことができます。つまり、リソース(予算、工数・人員、時間)の割り振りです。
その際、特に自国の顧客以外を相手のビジネスの際は、特に気を付けなければならない項目があります。もし大きく外してしまうと、後での軌道修正が困難だからです。
このようなことも、少し前に日本語版と英語版の電子書籍で書いています。スターティアラボ社から2015年11月に出版された電子書籍です。
日本語版: 世界を相手に勝つための教科書 – グローバル社会で事業を拡大する7つの方法と8つの事例
英語版: 7 Things to Know to be Successful in Business in Japan