20日の阪神11Rで行われた

第33回関西テレビ放送賞ローズステークス

(3歳牝馬オープン、GII、芝1800メートル、17頭立て、

1着賞金=5000万円、秋華賞トライアル=3着までに優先出走権)は、

クリストフ・ルメール騎手騎乗の7番人気

タッチングスピーチ(栗東・石坂正厩舎)が外から豪快に差し切って重賞初制覇。

2着ミッキークイーン、3着トーセンビクトリーとともに

秋華賞(10月18日、京都、GI、芝2000メートル)の優先出走権を獲得した。

タイムは1分45秒2(良)。(サンケイスポーツ)

 クラシックホースも良血馬も蹴散らして、新たなヒロイン候補が誕生した。

後方2番手追走から直線一気の差し切りを決めたのはタッチングスピーチ。

新コンビのルメール騎手に導かれて、鮮やかに重賞初制覇を決めた。

 レースは内からシングウィズジョイが先手を取ったが、

外からレッツゴードンキが並びかけ、これをかわしていく。

クイーンズリング、プレミオテーラー、メジャーガラメキなどが好位につけて、

スタートでやや立ち遅れた人気のミッキークイーンは最後方からのレースとなった。

速いペースで流れ、先行した馬の多くは直線半ばで苦しくなる展開。

レッツゴードンキは粘りを見せたものの、ゴール前は様相がガラリと一変した。

その中から有力馬2頭を従えて堂々と抜け出したのがタッチングスピーチだ。

道中は後方2番手でミッキークイーンのすぐ前に位置しての直線勝負。

外に持ち出されるとグイグイと末脚を伸ばし、

オークス馬の追撃を退けてゴールに飛び込んだ。

1馬身1/2差の2着がミッキークイーン。

さらに1馬身1/4差の3着が2番人気のトーセンビクトリーだった。

桜花賞馬レッツゴードンキは4着に終わっている。

 タッチングスピーチは、

父ディープインパクト、母リッスン、母の父Sadler’s Wellsという血統。

北海道安平町・ノーザンファームの生産馬で、(有)サンデーレーシングの所有馬。

通算成績は6戦3勝。重賞初勝利。

石坂正調教師は2012年ジェンティルドンナに次いでローズS2勝目、

クリストフ・ルメール騎手は初勝利。

 ルメール騎手は「きょうはスタートはあまり良くなかったけど、ペースがとてもよかった。

タッチングスピーチはリラックスして、ちょっと(距離は)忙しかったけど、

いっぱいマイルの馬がいてペースが速かった。

彼女はそのタイプが大好き。(ミッキークイーンの猛追は)見た。

大外から。怖かったね。けど、タッチングスピーチは長くいい脚を使うし、スタミナがある。

とてもいいコンディションで、追い切りも反応がすごかった。

秋華賞も楽しみです。スタミナ、瞬発力もあり、とてもいい馬です」

と本番に向けて手応え十分の表情だった。