マスコミは


これほどまでに


救急医療を叩いておきながら、


いまだ救急医療が、


「医師の善意による医療行為」


であることを理解されていないようです。






医師の多くは、


「救急体制の夜勤」ではなく、


「見回り程度の『当直』」として


夜間病院にいることがほとんどです。






そして、「当直」であり、「夜勤」ではなく


「軽労働」であるから、という理由で


翌日もフルの「通常業務」を課せられています。


それも、国立、公立病院の


ほとんどすべてで、行われています。




しかも、税務署からは


「診療行為」をすると即、「当直」ではない、


とのお達しから、


「診療行為」をしたとたん、


「当直手当」には当てはまらないとして


医師の「当直手当」に


追徴課税を始めています(1)。






病院からは


「違法で安く労働しろ」


と言われ、


へとへとになって過労死するほど働き、


税務署からは、


「当然、こんな労働、


当直じゃないから追徴課税します」


といわれ


お金を取られる…。



そして


マスコミからは「医療叩き」の嵐。






ワンミスで生涯賃金よりも


高い医療裁判を起こされるような


そんな救急医療現場に


だれが残るというのでしょう?



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心肺停止の77歳、13病院拒否し死亡 大阪・富田林

asahi.com 2008年01月13日

http://www.asahi.com/health/news/OSK200801120085.html

 大阪府富田林市で昨年末、救急患者が複数の病院から受け入れを拒否されて死亡した問題をめぐり、昨年3月にも心肺停止に陥った同市内の女性(77)が13病院に受け入れを断られ、約1時間後に死亡していたことがわかった。最も迅速な搬送が求められる心肺停止の患者でさえ、病院が受け入れに難色を示す状況が明らかになり、専門家は「救急医療は深刻な事態に追い込まれている」と指摘している。

 関係者によると、昨年3月14日午後9時50分ごろ、市内で入浴中の女性が心肺停止になったとして、同市消防本部の救急隊が急行。蘇生処置をしながら13病院に受け入れを要請したが断られ、近畿大付属病院(同府大阪狭山市)の救命救急センターに搬送した。同10時半に到着し、蘇生を試みたが、同11時に死亡が確認された。同センターの担当者は「搬送遅れが死亡につながったかどうかは不明」としている。

 心肺停止になると、1分ごとに蘇生率が7~10%低下するとされる。同消防本部は病院選定の時間を短縮するため、119番通報などで患者が心肺停止とわかると、出動と同時に救急車と通信指令室の両方から搬送先を探す工夫をしているが、心肺停止の患者の受け入れ要請が10病院以上にのぼったケースが昨年だけでも複数あったという。

 杉本侃・大阪大名誉教授(救急医学)は「救急病院は患者の増加で余裕がなく、救命措置などにかかりきりになる心肺停止患者を敬遠する傾向があるのではないか。スタッフと予算を大幅に拡充しない限り、状況は改善しない」と話す。

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一人、心肺停止(CPA)の方が来ると、

(以前は、DOAと言っていたのですが、


最近では言わないのでしょうか?


救急の専門の先生?)

本当に、人手が取られてしまいます。




そして、


一人心肺蘇生(CPR)をしているときに


「重患お願いします」と


連絡がきて、手が空かないときに断ると、


「たらい回し」


という消防、マスコミによるコンボ攻撃。




消防が自ら情報を”開示”し、


組織防衛に努め、責任を病院に丸投げし、


マスコミは取材など自分の手を煩わすことなく


おいしく叩く、


病院はマスコミに叩かれまくって


疲弊し、救急を返上する、


というひどい悪循環が起きています。





誰が悪いんでしょうね?






一人の人を救命しようとしている医師が、


さらに2人、3人と同時に救命できないのが


悪いのでしょうか(笑)?






それを医療は受けられて「当然」として


要求するマスコミと国民が


いけないのでしょうか?






救急体制を確立せず、


現場医師の”悲鳴”を


今も無視し続け、


病院を”マスコミに売り続ける”


消防や国、地方自治体が悪いのでしょうか?









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(1)
■注意! 勤務医 当直の追徴課税の恐れあり 「岐阜県の3病院で3400万円 宿直手当で指摘」 http://ameblo.jp/med/entry-10055873484.html

(2)
■医師 増える過労死 「当直」違法状態 狂っている医師の膨大な「サービス残業」
http://ameblo.jp/med/entry-10060007964.html

2018年 外科医絶滅 「外科医7割、当直明けに手術 病院勤務は週70時間」
http://ameblo.jp/med/entry-10029921666.html

当直が医師を疲弊させる 「医療クライシス:医師が足りない/2 「宿直」多忙で眠れず」
http://ameblo.jp/med/entry-10029844361.html

「過酷な当直」、産科医5人が超勤手当1億円要求 奈良
http://ameblo.jp/med/entry-10018670911.html