【レビュー】海腹川背・旬 セカンドエディション完全版
▼ロリッ子ボイン!▼
- 海腹川背・旬 セカンドエディション完全版
巨乳もいいけど、なくてもいいよ(この場を借りて言い訳)
1994年にスーパーファミコンで第一弾が発売された「海腹川背」。3年後の1997年にPSで発売された「海腹川背・旬」とシリーズ第一弾の「海腹川背」が1つになってDSに移植された今作「海腹川背・旬 セカンドエディション完全版」。単なる移植に終わらず、ダブルディスプレイを生かしたDSならではの新要素も加わっている。
海腹川背は、縦横自由に道なき道をルアーの付いたゴムロープを使って自由に動くラバーアクション。その独特な動きと操作性の奥の深さで、コアなファンが多い。
ストーリーは無い。・・・が、今は公開されていないものの、とんでもなくダークな裏設定が公式で存在する。
主人公は海腹川背さんで、19歳。巨乳。
足が生えた魚が陸を歩いたり、ゴミ箱から敵の魚が出てきたり、大きいおたまじゃくしがカエル生んだりと、世界観はぶっ飛んでいて、他のゲームにはないカオスっぷりで常人には理解不能。
だが、それらの意味不明な要素は、なぜか見事に1つに集約されており”海腹川背”という一つのゲームの世界観を作り上げている。
グラフィックは、SFC版。PS版ともに、オリジナルと全く変わらない作りになっている。
スーパーファミコン版は、非常に細かく書かれたドット絵が魅力的。落ち付いた色彩と機械的なマップデザインで、コミカルなキャラクターとが良い具合に中和していて、新鮮な世界観ながら、見飽きないデザインになっている。
PS版は、水彩画のようなコミカルなグラフィックが目立つ。キャラクターは2D。マップは2.5Dに仕上がっていて、SFC版よりもキャラクターが大型化していて、動きはコミカルで可愛らしい。マップの色彩は淡い基調がメインでライトユーザーはSFC版よりもPS版の方が見た目から幾分遊びやすいはず。
音楽の再現度は非常に高い。
PS版の再現度は、ほぼ100%。
SFC版は、SFC自体の音源が独特であるため100%の再現とはいかなかったものの、100%に近い形での再現となっている。
のほほんとした、アクションゲームらしからぬ温もりあるメロディーは、”海腹川背”という独特な世界観を作り上げている。
操作性は独特。タッチパネルは全く使用しない。
先端ルアーのついた弾力性のあるゴムロープを使って、移動したり敵を倒すゲーム。ロープの動きが独特で、簡単ながら非常に奥深い操作性を持っており、そのロープを使っていかに効率よくゴールまで進んでいくかが魅力のゲーム。ステージクリアー型のゲームでありながら自由度の高いゲーム。
SFC版とPS版は、ロープの長さや弾力性。ルアーを投げるときの速度が違っており、操作感が違う。
デフォルトの状態だと、SFC版とPS版は操作方法が違うが、PS版では操作方法の変更ができるようになっている。また、DS版からの追加要素の一つとして、LRボタンで斜めにルアーを投げることができるようになっている。
ロープの挙動がゲーム性の全てであり、美しく操作できると非常に快感。自己陶酔型のゲームでもある。
オリジナルのものを完璧に移植した今作。
バグなどによる挙動の問題が揶揄されていたが、問題はなく非常に完成度の高い移植になっている。
DS版のオリジナル要素としてオリジナルステージが収録されており、旧作をやり込んだ人も楽しめるように作られている。そのほかにも従来のシリーズ作品にもあったタイムアタックでは1000分の1秒まで表示されるようになったり、倒した敵キャラクターの数や種類を表示するなどのやり込み要素が充実している。
SFC版では搭載されていないものの、PS版では新たにコンテニュー機能が付き、何度死んでも同じステージから再度プレイできるようになっている。ただコンテニューをする度に、最終エリアがひとつづつ減っていき、途中でエンディングを迎えることになる。ユーザーに媚びず甘くないのは”海腹川背”ならでは。
2作が1つのソフトに入っており、非常にボリュームのある今作。
SFC、PS版ともに、親切なチュートリアルが付いているので初心者でも十分楽しめ、DS版からの新要素をはじめ、ギャラリーのコンテンツの理不尽な解除方法など、マニア心をクスグルやり込み要素はコアな海腹川背のファンでも十分楽しめる作品になっている。
なによりも今作の魅力は携帯機で”ちゃんとした”海腹川背が遊べるということで、携帯機ながら完璧に移植されている。
旧作ながら2作がついて5040円というのは高くない。難易度は高く、個人の持つゲーム技術に依存するゲームなので万人受けするタイトルではないが、従来のファンのみならず、ゲーマーは皆楽しめる作りになっている。
評価 .
ストーリー:≪5≫
グラフィック:≪7≫
音楽:≪8≫
操作性:≪9≫
オリジナリティ:≪8≫
満足度:≪8≫
+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+
総合:≪8≫