最近、受験相談を受けたり、学校の先生や、他の幼児教室の仲良しの先生とお話したり、近年の受験市場を見ていて感じること、考えるところが多いです。
私は「幼児教室」というのは「塾」や「予備校」と呼び名だけではなく、中身も違うものと考えています。
時代と共に変化することは当然ですが、「小学校受験」というのは、こんなにも中学受験以降の受験のような、学校研究があって、ノウハウがあって、模試の種類が沢山あって、順位があって、偏差値があって、というようなものだったかしら、、、ということです。
合格するにはノウハウは大切ですし、それも私共の仕事でお伝えしていますが、
求められているものは何でしょうか?
幼児に、偏差値と順位か、、、と感じます。
よく言われる、模試の偏差値や順位が良くても悪くても、どこまで合否の判断になるかというとこや、(もちろん模試の会社は、沢山のデータの中から出している訳ですが)
それを、幼児が「今回は何位だった。」と知ることが、そこの順位に価値を置くことに意味があるのかと考えます。
模試の上手な利用については前に書いたとおりです。
受けることはとても有益です。私も生徒さんに、各社の模試の特徴を説明し、
受けていき方をアドバイスしています。
あるいは、まだ受ける意味がなかったり、受けるのはもったいないお子さんには勧めません。
「幼稚園受験」というのは、依然親の受験と言われています。
親ありきです。
「小学校受験」も、その子の能力的な部分や、出来不出来だけではないところが大きく見られてくるものです。
ご家庭のあり方や、学校側の好みも大きく関わってきます。
その子を見れば、どうやって育ってきたのか、あるいはそのご家庭の価値観が透けて見えます。
わかるものです。
だからこそ、私は小学校受験というのは、人の土台を、根幹を作ることに役立ち意味があると思うのです。
そこをあまり点数主義にならないで欲しい、と思いますし、
親御さんも、その情報収集の部分や、多くの模試を受けることに振り回されるようなことに、
あまり根を詰めないで欲しい、と思います。
苦しくなってしまわないように。
本来の、どう育って欲しいのか、そして、ご家庭の教育方針、理念を時々思い出して、大事にしてくださいね。
「受かる子は、どんな学校にも受かる。」と言われるように、学校は違えど、光る子、先生が我が校に来て欲しいと思われる子は同じです。
ペーパーは○Xがはっきりしているので、点数が出てきます。
ここでペーパーで高得点を取ることに目標をおくなら、さらに、きれいな記号が書けているか、ペーパー自体を印や斜線で汚さず出来ているか、というところにも価値をおいてみてください。
先生方はちゃんとご覧になっています。
昨今、幼児教室というのが、「塾化」していることに、少し驚いている次第で、
気持ちや考えを書いてみました。
都内近県には、学校によって強い、何十年もされている個人の素晴らしい先生方がいらっしゃいます。
ご紹介がなければお目にかかれなかったり、ホームページもないクローズなところだったりしますが、
そういう先生方が教えてくださることは、昔から今も大切にされていることで、受験のノウハウ以外のところも大きくあります。
子どもたちに生きる力、我慢すること、努力すること、周りを大切にする気持ち、感謝する心、人としての礎や、親としての姿勢、、、沢山ご教授してくださります。
そこの部分の重要性はとても大きいと思います。
今、受験を目指されている親御さんにも、どうか多くの情報に振り回されることなく、点数だけに価値をおくことなく、どう育っていって欲しいか、ということを大切に受験準備をされて欲しい、と願います。応援しています。