世間一般では全く相手にされず、ネット上で面白がってるだけの人たちも飽きてきた感のある「真マジンガー 衝撃!Z編」。
普通、どんなに出来の悪い作品でも、最終回付近になるとそれ相応の盛り上がりがあると思うのですが、この最低リメイクはそれすらもないのがすごいですよね~ 伝説となるかもしれません。
さて。今回振り返ってみたいのは『なぜこんなに地味なキャラを付け加えたのか?』という点です。
そもそも原作コミック版でも東映アニメでも、登場キャラクターに過不足感は全くなく、うまい具合にそれぞれの関係性が描かれていて、それがマジンガーZという作品の大きな魅力の要素になっていました。
少々無鉄砲で男らしい主人公。それを支えるヒロイン。主人公と固い友情で結ばれた親友。そんな若者たちを言葉少ないながらも温かく見守る大人。それぞれのキャラの特徴がハッキリしていたからこそ、恋愛や友情といったフレーバーをまぶしやすく、毎回変化に富んだお話が展開されていました。
ところが…この真マジンガーで新たに追加された錦織つばさやくろがね屋の面々は、全くそんな繊細な配慮はお構いなしで、何の脈絡もなく話に絡んではぶち壊しにしています。
各話ごとのの言動が矛盾だらけ、『はいはい、なんでもできるんですね。すごいですね~』と言いたくなるスーパー超人ぶり、鼻につく下品な言葉づかいなどのネガティブ要素満載の錦織つばさ(兜つばさ)をストーリーの中心に据えたことがまず大失敗です。
今川監督としては、お得意かつワンパターンかつおこちゃま的な思想である『科学は危険』というテーマを描くために彼女を狂言回しにしたかったのだと思いますが、その試みは大失敗でしょう。単なる『わがまま女科学者が狂わせた男たち』的な昼ドラになっています。
くろがね屋に至っては、もう今川監督もどう使っていいのかわからず、匙を投げた感じですね。だったら出すなといいたいですよね。ガミアや暗黒寺のでしゃばりぶりも言わずもがなでしょう。
これだけ魅力のないキャラを追加したのに、既存キャラもそのままにしているので、弓さやかさんやボスたちの活躍が全く見られません。マジンガーZという作品がもともと持っていたオイシイ部分を使わずに、地味なキャラをいっぱい追加。理解に苦しみますよね。
現在の、全てを今川監督が一人で統括する制作体制では誰も言ってくれないと思いますが…
あなたにマジンガーZの魅力を理解するのは無理だし、金輪際触ってほしくありません。
さようなら。
マジンガーZ(1)新装版
マジンガーZ(2)新装版
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