先日、友人たちが遊びに来てくれた時
http://ameblo.jp/mazecco/entry-10240711884.html
島の裏の、太平洋につながる雄大な波のうねりを見ながら、ある事を思い出していました。
それは、20年前に私の膝の上で息を引き取った愛犬「アル」の事でした。
その数日後に澤谷先生のブログの記事「チャト~ある少女の物語~」を拝見して、不思議な気がしました。
http://kizuna.personslink.com/?eid=1154500
私が生まれる2年ほど前に、アルはやってきました。
子宝に恵まれなかった母の姉が飼っていたプードル4匹。
その中の、たった一匹だけの男の子。
それがアルでした。
うちの両親も6年ほど子供に恵まれず、母の姉が島に遊びに来た際にアルを置いていったといいます。
家族はみんなでアルを可愛がりました。
しかし、アルにとってその1年後に起こった大事件。
それが私の誕生でした。
今までは自分が一番だったのに、みんなの様子を見て賢いアルはすぐに悟ったといいます。
「小さな大事なものが来た」と。
それから、彼は自分の役割を見つけました。
私を守ること。
泣いていたらそっとそばに来て座っていました。
ガキンチョにいじめられたら、どこからともなく飛んできて追い払ってくれました。
けがをしたらなめてくれました。
船が着いたら、迎えに来ました。
「あっとおどろくためごろう」というと、死んだふりをして笑わせてくれました。
賢い犬でした。
以前の記事で書きましたが、お客様に「おじょうちゃん、お頂戴は?」と言われて
私は犬のお頂戴をしたことがありました(笑)。
私の先輩だったんですね。
しかし、犬の寿命はなぜこんなに短いのでしょうか。
私が育ち盛りの15歳になったころ、アルは年老いてもう目も白くなり、少しボケて、隙間に入っては方向転換できずに右往左往していました。
最後は肺炎を起こし、ゼイゼイと苦しそうにしていました。
大きくなった私は、膝の上に小さいアルを抱き、必ず治ると信じてずっとずっとさすりつづけました。
最後にふっと、苦しそうな息が穏やかになったかとおもうと、もうそのまま目を開けませんでした。
次の日、友人たちと行った岩と太平洋を見下ろせる、あの断崖絶壁の場所に埋葬しに行ったのでした。
その時祖父はこう言いました。
「海が見えるからええやろ。」と。
今でも・・・いつでもそばに誰かが見守ってくれるような気がするのは、生まれたときからアルがいてくれたからなのかもしれませんね。
チャカチャカという音とともに、遠巻きにいつでも見守ってくれていたアルは今どこにいるのでしょうか。
10. 私が死ぬとき、お願いです、そばにいてください。
どうか覚えていてください。
私がずっとあなたを愛していたことを。
~「犬と私の10の約束」より~
20年たって、アルからのメッセージ、何よりも励ましが聞こえてきた・・・そんな「絆の法則」の記事でした。