今日は、昨日の埋め合わせのように、仕事がいっぱい。変な客は、30分も演説していったしなあ。兵庫県のどっかの役場に文句があったようだが、私たちは、その役場の職員に同情しましたわ。「僕は変なオヤジで有名なんですよ。」って。わかってたら治せよ。

 こういう日には、帰ってゆっくり、美味しいお茶など入れて、この本を読む。
夏目漱石だって、こう思っているんだもん。皆さん、がんばって、生きていきましょうね。ファイト!


夏目漱石の「草枕」有名な前文ですが。ワタクシのモットーでございます。

 智に働けば角が立つ情に棹させば流される意地を通せば窮屈だ。兎角に人の世は住みにくい。
 住みにくさが高じると、安い所へ引き越したくなる。どこへ越しても住みにくいと悟った時、詩が生まれて、画が出来る。
 人の世を作ったものは神でもなければ鬼でもない。矢張り向こう三軒両隣りにちらちらするただの人である。ただの人が作った人の世が住みにくいからとて、越す国はあるまい。あれば人でなしの国へ行くばかりだ。人でなしの国は人の世よりも猶住みにくかろう。
 越す事のならぬ世がすみにくければ、住みにくい所をどれほどか、くつろげて、つかの間の命を、つかの間の間でも住みよくせねばならぬ。ここに詩人という天職が出来て、ここに画家という使命が降る。あらゆる芸術の士は人の世を長閑にし、人の心を豊かにするが故に貴い。



著者: 夏目 漱石
タイトル: 夢十夜;草枕